症状
クリッペル・トレノネー症候群は、手足などにさまざまな症状が起こることが特徴です。
1つは混合型脈管奇形による症状です。毛細血管奇形が生じることによって皮膚に地図のような形状をした平坦な赤いあざ(ポートワイン母斑)が生じる傾向があり、血管が蛇行している様子やリンパ管がうまく働かないことによるむくみなどがみられます。静脈に奇形が生じると血栓ができたり壊れたりしやすく、手足の血液の循環状態がよくなったり、悪くなったりを繰り返します。血液凝固機能の低下も見られることが多く、皮膚表面や内臓に生じた場合などではときに出血し、貧血を生じることがあります。また、リンパ管に奇形が生じることで、手足の小さな傷から細菌が入り込んで感染を引き起こし、手足の腫れや全身の重い感染症を生じることがあります。
もう1つは過成長による症状です。過成長している腕や足と、そうでない腕や足の大きさや長さ、あるいは形に差が生じることがあります。たとえば、足の長さに大きな左右差が生じると、歩くことに支障をきたしたり、腰や背中が曲がって姿勢が悪くなったりすることがあります。症状が現れている腕や足、腰に強い痛みを感じることも少なくありません。また、生まれつき手や足の指に奇形(合指症や多指症など)がみられることもあります。これらの症状は患者の年齢が上がるとともに悪化する傾向にあります。
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