検査・診断
問診や神経学的診察でシャルコー・マリー・トゥース病が疑われた場合には、神経伝導検査が実施されます。神経伝導検査では、筋肉上に電極を装着し、末梢神経に電気刺激を加えます。この刺激で得られた反応の速さや波形を測定し、末梢神経の機能を調べます。
たとえば、脱髄型のシャルコー・マリー・トゥース病では、神経細胞の軸索を包む髄鞘が障害される (脱髄) ため、神経伝導速度が低下します。一方、軸索型の場合には、神経伝導速度は維持されているものの、活動電位が低下するため、観察される波形の振幅が小さくなります。また、神経伝導検査に加え、必要に応じて針筋電図検査や神経超音波検査、神経生検が行われます。
シャルコー・マリー・トゥース病は原因となる遺伝子が複数同定されています。そのため、神経伝導検査などで末梢神経の機能に異常が認められた場合には、遺伝子検査を行います。もっとも頻度の高いPMP22遺伝子の異常に関しては、FISH法にて調べることが可能です。その他の遺伝子異常の検索にあたっては大学の研究室などの専門施設での解析が必要になります。
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