にこちんせいこうないえん

ニコチン性口内炎

最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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概要

ニコチン性口内炎とは、慢性的な喫煙習慣によって引き起こされる口内炎のことを指します。口内炎からがんに変化することもあるため、注意を要します。

ニコチン性口内炎では、痛みを生じることはあまりありませんが、食べ物がしみるなどの症状が現れることもあります。発症予防には禁煙が大切ですが、発症してしまっても、禁煙により数週間で元通りの粘膜に戻ることが期待できます。

 

原因

ニコチン性口内炎は、慢性的な喫煙により発症します。タバコの煙に含まれるニコチンは、血管を収縮させ局所への血液の供給量を減少させる作用を有しています。喫煙により口の中が大量のニコチンに暴露されると、特に口の中でこの影響が生じ、少しのきっかけで口腔粘膜が障害を受けるようになります。

また、喫煙によって口腔内の免疫機能が障害されたり、歯石が形成されやすい環境になったりします。さらに、タバコの煙によって口腔内の乾燥が促進されること、口腔内の細菌叢が変化することなども、口内炎発症に関与します。

症状

ニコチン性口内炎は、特別な自覚症状がないこともまれではありません。痛みを生じることもあまりありませんが、食べ物がしみるといった症状をみることがあります。自覚症状に乏しいことから、別のきっかけで口の中を調べた際に認識されることが多いです。

口腔粘膜が赤く変化することがありますが、時間経過とともに白く変化していきます。タバコの煙は、口の中の天井(硬口蓋)に相当する部分に当たりやすいため、この部位がニコチン性口内炎の好発部位であるといえます。

ニコチン性口内炎は、扁平上皮がんなどの悪性腫瘍を発生するリスクがあるため注意が必要です。この段階では、びらんや潰瘍形成が強くなり、より粘膜の変化が強く出てきます。

 

検査・診断

ニコチン性口内炎を疑う場合、口腔を視診して、病変があればその部位および特徴を確認します。口腔粘膜が赤くなっている、白くなっている、といった特徴的な変化をもとにして診断します。

ニコチン性口内炎は、ときにがんへと進行することがあります。がんの発生が疑われるときには、病変の一部を採取し、病理組織検査も行われます。

治療

ニコチン性口内炎は、喫煙習慣が原因となるため、禁煙をすることが病気の発症予防となります。一度生じたニコチン性口内炎も、禁煙をすることで、数週間後に元通りの粘膜に戻ることが期待できます。

ニコチン性口内炎は、がんの発生につながることも懸念されます。がんが確認された場合には、手術や放射線治療、化学療法といった集学的な治療を行うことになります。

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