概要
禁煙とは、習慣的な喫煙習慣を辞めることです。タバコによる健康被害は喫煙をしている本人のみならず、タバコの煙にさらされる周囲の人にも及ぶものです。そのため、禁煙は自分のみならず他者に対しても非常に重要な行為であるといえます。
禁煙の達成は、ご自身の努力のみでは難しい面も多々あります。そのため、禁煙外来では禁煙補助薬が処方されることも多いです。
原因
喫煙習慣が健康にとても悪い影響を与えることを知識として理解していても、なかなか禁煙を実行できない原因のひとつとして、ニコチンへの依存が挙げられます。
その他、タバコ自体への習慣的・心理的な依存を挙げることができます。口さみしさや手持ち無沙汰な感覚を解消するために喫煙をすることが習慣化してしまい、なかなかそこから抜け出せないことも原因のひとつです。
症状
喫煙習慣への依存性は強く、禁煙を決心したとしても、それを成功させるためにはなみなみならぬ努力が必要とされます。
また、肺がんを代表とするさまざまながん、動脈硬化の進行に関連した心筋梗塞や脳卒中など、喫煙がもたらす重篤な健康被害を数多く挙げることができます。喫煙習慣によって外見上の老化現象も著しく早まってしまいます。
喫煙によるこれらの悪影響を頭では理解していても、ご自身の努力のみで禁煙を成功させることは本当に難しいです。
検査・診断
禁煙の実行を目的とした医療を提供する場として、禁煙外来と呼ばれるものがあります。禁煙外来ではニコチン依存の程度を評価する目的で、吐いた息の中にどの程度の一酸化炭素が含まれているか測定されます。
また、禁煙外来で受ける医療が保険適応になるかどうかの判定には、ブリンクマンインデックスと呼ばれる指標が用いられます。これは一日に吸うタバコの本数に喫煙年数を掛け合わせて算出される数字です。
治療
ご自身の努力のみで禁煙を成功させることは、なかなか難しいものです。そのため、禁煙外来では禁煙補助薬を使用することがあります。禁煙補助薬は、ニコチン製剤とニコチンを含まない薬剤の2種類に大別されます。
ニコチン製剤
ニコチン製剤にはニコチンガムやニコチンパッチと呼ばれるものがあり、これらを通してニコチンを摂取することでタバコへの依存症状を和らげる効果を期待します。
ニコチンを含まない禁煙補助薬
ニコチンを含まない禁煙補助薬もあります。脳にニコチンを摂取したかのように感じさせるはたらきを示す薬です。また、タバコがおいしくないと思わせるような効果も期待できます。
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