目的・効果
喫煙は、肺がんや喉頭がんなど種々のがん、虚血性心疾患、脳卒中、慢性閉塞性肺疾患、糖尿病、歯周病などさまざまな病気の発症リスクとなることが分かっています。また、妊娠中の喫煙は早産や低出生体重児の原因となり、出産を終えた後も乳幼児突然死症候群のリスクが高くなるとされています。さらに、喫煙によるこれらの健康被害は喫煙者本人だけでなく、周囲にいた人がたばこの煙を吸う“受動喫煙”によっても高まります。そのため、世界的には1990年頃から“禁煙は年齢や性別を問わず人々の健康改善をもたらす”と考えられるようになりました。
喫煙を続けると体はさまざまなダメージを受けますが、一般的には禁煙後24時間で心筋梗塞などのリスクが下がり、1か月後には呼吸器疾患の症状が改善して感染症にもかかりにくくなるとされています。さらに1年が経過すると肺の機能が改善して2~4年後には虚血性心疾患や脳卒中のリスクが下がることが分かっています。
禁煙による健康改善の効果は若いほど高いとされていますが、50歳で禁煙しても寿命が6年長くなるとの報告もあります。また禁煙から10~15年後には、病気になるリスクが喫煙経験のない人と同程度にまで下がると考えられています。
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