治療
パーキンソン症候群の治療は原因となっている病気によって異なります。
薬剤性パーキンソニズムの治療
ほとんどの場合、原因薬を中止すると数か月~半年程度で症状が改善します。薬剤を中止する場合は必ず医師の指示に従い、自己判断で突然薬をやめたり減らしたりすることのないようにします。
脳血管性パーキンソニズムの治療
脳血管性疾患の原因となる高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、肥満などのリスク要因を取り除くことが必要です。脳梗塞の所見が認められる場合、血栓を溶かす薬剤を投与することもあります。アマンタジンなどの抗パーキンソン病薬が使用されることがありますが、一般的に抗パーキンソン病薬への反応が乏しいです。
特発性正常圧水頭症の治療
基本的には手術が行われます。脳室腹腔シャント術、脳室心房シャント術、腰部くも膜下腔腹腔シャント術と呼ばれる方法があります。
慢性硬膜下血腫
基本的には手術が行われます。頭部に何か所か穴をあけて血腫を取り除く治療が一般的です。血腫が小さい場合は、利尿剤の点滴による薬物療法を行うこともあります。
パーキンソン病以外の神経変性疾患(多系統萎縮症、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症)
根本治療が見つかっておらず、リハビリテーションによって運動機能を向上させたり、薬物による対症療法を行ったりすることが一般的です。パーキンソン病様症状に対しては、抗パーキンソン病薬が有効なこともあります。
医師の方へ
パーキンソン症候群について
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