症状
ポリオウイルスに感染すると、3日~35日程度の潜伏期間を経て症状が現れます。潜伏期間中には、腸内で増えたウイルスが血液の中に散らばります。ただし、ポリオウイルスでは必ずしも症状が現れるわけではなく、無症状のまま経過することがほとんどです。ポリオウイルスの感染者の4~8%に、発熱やのどの痛みといった風邪のような症状が現れますが、これらは数日で治まり、普段通り生活できてしまうことがほとんどです。
しかし、風邪の症状が消えた数日後に再度発熱や嘔吐といった症状がでてきて、首や背中の痛み、手足の痛みがあらわれ、ポリオ麻痺といわれる麻痺がはじまることがあります。
ポリオ麻痺は手足の力が入らなくなる弛緩性麻痺といわれ、現在の医療では回復させる治療法がありません。麻痺が呼吸に必要な筋肉に及ぶと、呼吸ができなくなってしまい、人工的に呼吸を補助しないと命にかかわります。麻痺まで進行する割合は、感染者全体の1%未満といわれています。
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