原因
ライム病は、ボレリアと呼ばれるスピロヘータ(細菌の一種類)を原因菌とする感染症です。ライム病に関連したボレリアは、Borrelia burgdorferiが代表的ですが、そのほかにも地域によってはさまざまな種類が存在することが知られています。日本におけるライム病関連のボレリアは、Borrelia gariniiやBorrelia afzeliiといわれています。
ライム病を引き起こすボレリアは、野山に生息するマダニに咬着されることによって媒介、伝播されます。ボレリアを周囲に広げうるマダニの種類は地域によってさまざまであり、日本ではシュルツェ・マダニ(Ixodes persulcatus)と呼ばれるマダニが、ライム病を伝播する主要なダニとされます。これらマダニは本州中部以北の山間部に棲息し、北海道では平地でもよく見られます(ただし、一般家庭内のダニで感染することはないとされています)。
マダニに刺されてから最大1か月あたりまで、刺された部位を中心として“遊走性紅斑”と呼ばれるライム病に特徴的な皮膚症状が出現します。その後、リンパ管や血液を介して全身の各種臓器にボレリアが広がり、症状を引き起こします。
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