種類
現在、一般的に用いられているワクチンには以下の種類があります。
生ワクチン(BCG、MRワクチン、水痘ワクチン、ロタウイルスワクチンなど)
病原体の毒性(ヒトの体に悪い影響を与える強さ)を弱くしたタイプのワクチンです。体内に投与されると弱毒化した病原体が増殖しながら免疫を作っていくため、発熱など原疾患に似た症状が副反応として起こることがありますが、強い免疫ができやすいとされています。
不活化ワクチン(Hibワクチン、肺炎球菌ワクチン、4種混合ワクチンなど)
病原体に特殊な処理を加えて毒性をなくしたタイプのワクチンです。接種しても病原体が体内で増殖することはありません。一般的に、免疫を誘導する力は生ワクチンよりは弱いため、複数回の接種が必要な場合が多いです。
トキソイド(ジフテリアワクチン、破傷風ワクチン)
病原体が発生する毒素に特殊な処理を行って毒性をなくしたタイプのワクチンです。不活化ワクチンと同じく、複数回の接種が必要となります。
mRNAワクチン
近年、新型コロナウイルスに対するワクチンとして“mRNAワクチン”が注目を集めています。mRNAワクチンとは、ウイルスが増殖するのに必要な遺伝情報の1つであるmRNAを合成したものをヒトの体内に投与し、ウイルス特有のたんぱく質を産生させ、それに対する免疫ができるのを期待するというワクチンです。
医師の方へ
Medical Note Expertでしか読めない、学会や医局の最新医療知見を得ることができます。
【第55回日本てんかん学会学術集会レポート】 東日本大震災やCOVID-19パンデミックなどのクライシスに対する医療マネジメント活動――本部の機能と情報収集の重要性
震災や感染症のパンデミックなど有事に対する適切な医療活動は、被害を最小限に抑え、医療崩壊を防ぐために重要である。石井 正氏(東北大学病院 総合地域医療教育支援部 教授)は、第55回日本てんかん学会学術集会(2022年9月20~22日)で行われた講演の中で、東日本大震災発生時の宮城県災害医療コーディネ
【第66回日本リウマチ学会レポート】リウマチ性疾患患者におけるSARS-CoV-2ワクチン(2800字)
リウマチ性疾患患者におけるCOVID-19発症リスクは健常者よりも高く、SARS-CoV-2ワクチン接種による免疫誘導が重要である。一方、リウマチ性疾患患者に用いられる免疫抑制作用のある抗リウマチ薬は、ワクチンの効果に影響を及ぼすと考えられ、ワクチン接種によるリウマチ性疾患の活動性再燃や新規誘発、ワ
【第53回日本動脈硬化学会レポート】COVID-19と生活習慣病・心血管不全の関連――重症化リスク、ワクチン接種との関係は(3400字)
長引くコロナ禍において、受診控えの増加が問題になっている。しかし一部の循環器系疾患は、年齢やBMIなどと共にCOVID-19重症化のリスク因子であることが報告されており、注意が必要だ。日本循環器学会のCOVID-19対策特命チーム委員長を務める野出 孝一氏(佐賀大学医学部循環器内科教授・内科主任教授
「ワクチン」を登録すると、新着の情報をお知らせします