治療
一酸化炭素中毒は軽症な場合には新鮮な空気や酸素吸入をすることで回復していきます。
しかし、心室性不整脈や肺水腫がみられるなどの重症な場合、ヘモグロビンから一酸化炭素を早急に引き離すために高圧で酸素を体内に送り込む高気圧酸素療法が必要になります。症状がなくても、一酸化炭素ヘモグロビン濃度が20%以上(妊婦の場合は10%以上)の場合、高気圧酸素療法が行われます。
また、一酸化炭素中毒は重症な場合には呼吸不全や低血圧などの症状を引き起こすため、状態によっては人工呼吸器の装着や昇圧剤などによる薬物療法を行う必要があります。さらに、低酸素脳症を併発しているような場合には脳へのさらなるダメージを防いで機能の回復を目指すために脳低温療法を行うこともあります。
応急処置
一酸化炭素中毒が疑われる場合は速やかに新鮮な空気を吸い込む必要があります。一酸化炭素中毒が疑われる症状を自覚したときや周囲に一酸化炭素中毒を疑う症状がある人がいるときは、室内を換気して暖房を止め、速やかに屋外に移動することが大切です。
また、意識を失っている場合は屋外へ移動し、早急に救急車を呼びましょう。呼吸や心臓の拍動が止まっているときは、人工呼吸や心臓マッサージなどの蘇生処置を行うことが大切です。
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