さんせんべんへいさふぜんしょう

三尖弁閉鎖不全症

同義語
TR:tricuspid regurgitation,三尖弁閉鎖不全,三尖弁逆流症,三尖弁逆流
最終更新日:
2025年01月21日
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2025/01/21
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治療

自覚症状のない軽度の三尖弁閉鎖不全症においては特に治療の必要はありません。症状が現れている場合、患者の状態に応じて内科的治療もしくは外科的治療が行われます。

内科的治療

主に薬による薬物療法を行います。腹水、足のむくみ、首の血管が浮き出るなどの症状があれば利尿薬が用いられ、体に溜まっている水分量を減らし症状を改善します。

外科的治療

重度の三尖弁閉鎖不全症で逆流が著しい場合、手術が検討されます。ただし、三尖弁単独で外科的治療が行われることは非常にまれで、多くの場合、二次性に三尖弁逆流を生ずるそのほかの弁膜症心筋症に対する外科的治療と一緒に行われることが一般的です。手術の方法としては、弁輪形成術と弁置換術がありますが、二次性の三尖弁逆流のほとんどは弁輪形成術によって手術が行われます

弁輪形成術(弁輪縫縮術)

弁の形や拡大した弁輪(弁を囲むリング状の組織)を修復して、弁の機能を回復させる手術です。糸で縫い合わせて弁のサイズを縮めたり、人工弁輪を装着したりします。自分自身の弁を温存することができます。

弁置換術

一次性の三尖弁逆流に対して主に選択される治療法です。弁置換術は、弁の修復が困難な場合に行われ、元々ある三尖弁を切除して人工弁に置き換える手術です。

人工弁には機械弁と生体弁があります。機械弁は人工的に作られた弁で、主にカーボンなどの材料で作られています。耐久性に優れているため壊れることがほとんどありませんが、血栓ができやすく生涯にわたって抗凝固薬(血液を固まりにくくする薬)を飲み続ける必要があります。一方の生体弁は、ウシやブタなどの動物の心臓弁を加工して作られた弁です。寿命があるため、10~20年程度で再手術をして弁を取り替える必要があります。それぞれにメリットとデメリットがあるため、よく理解したうえで、医師とよく相談して自分に合った弁を選択することが大切です。

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