症状
三尖弁閉鎖症では合併する奇形の様相や肺動脈への血流の程度に応じて、症状出現の時期や重症度が異なってきます。
動脈管により肺への血流を保っている場合
動脈管は、出生後1〜2日の経過で自然に閉鎖する性質があります。そのため、肺への血流を動脈管に依存しているようなタイプの三尖弁閉鎖症では、動脈管が閉塞することに伴って肺への血流が著しく低下します。すると、全身へ酸素の乏しい血液が巡ることになるため、出生後早期からチアノーゼ(皮膚や粘膜が青紫色である状態)が出現します。
心室中隔欠損により肺への血流を保っている場合
心室中隔欠損があり肺動脈への血流が左心室経由で確保されていた場合も、肺動脈が狭い場合には肺血流が不足することからチアノーゼに至ることがあります。
逆に肺動脈が狭くない場合には、通常よりも大量の血流が肺に流れてしまう危険性があります。この際には、肺血流の増加に伴い心不全徴候を呈するようになり、哺乳障害や体重減少といった症状につながります。
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