不妊治療専門医院である恵愛生殖医療医院では、患者さんに安心して来院していただけるよう、新型コロナウイルス感染対策としてさまざまな取り組みを実施しています(2020年6月現在)。
今回は、同院における感染対策の事例や、患者さんができる感染対策について、院長である林 博先生に伺いました。
当院では、医師会が作成した『新型コロナウイルス感染症外来診療ガイド』を参考に、新型コロナウイルス院内感染対策のルールを設けています。
新型コロナウイルス感染防止対策としてはできる限りのことを実施していますので、安心して受診いただければと思います。
具体的には、次のような感染対策を行っています。
当院では、テーブルを挟み患者さんと向かい合う形での診察を行っています。現在は、テーブルの中央にアクリルパーテーション(仕切り板)を設置し、診察時に使用したテーブルは定期的にアルコール消毒を行うことで、感染防止に努めています(2020年6月現在)。
体外受精における採卵などの手技、採血など、何らかの処置を行う場合にはフェイスシールドを着用しています。
定期的に窓を開けて換気しています。院内の一部の窓は大きく開くようになっているため、転落防止の観点からも、窓を開けるのは時間を決めて1日2回程度です。午前と午後の診療の間には、診察室のドアを開け放すようにしています。
当院では、新型コロナウイルス感染症の流行以前から、患者さんに1枚60円でマスクの販売を行っています。2020年6月現在はマスク不足も解消されてきていますが、必要に応じて引き続きご活用ください。
体外受精を行う際、排卵を促す薬(排卵誘発剤)を注射して使用するために連日の通院が必要となる場合があります。当院では、通院の頻度を減らすために、ご自宅で注射をしていただく“自己注射”を推奨しています。自己注射ができるようになれば、注射のために毎日通院していただく必要がなくなり、週1回などの最小限の通院で済みます。これは、新型コロナウイルス感染拡大の以前からの取り組みであり、今後も継続していく予定です。
当院を受診される患者さんには、次のようなことをお願いしています。
次の項目で詳しくご説明します。
待合室では、なるべく間隔を空けて座っていただくようにお願いしています。また、お子さん連れでの来院はできるだけ控えていただいています。
子宮や卵巣などの状態を調べる内診の際には、下着を脱いで2~3歩歩いていただくことがあるため、できるだけスカートでお越しください。
新型コロナウイルスの感染拡大前にはバスタオルの貸し出しを行っていましたが、現在は中止しています。バスタオルのように、体の上からかけられるものをご持参いただいても構いません。
問診票の記入などの際に使っていただく貸し出し用ボールペンは、使用後にアルコール消毒しています。ご自身でボールペンなどの筆記具をご持参いただくと、より安心かと思います。
妊娠について不安があるという方は、今すぐ治療をするかしないかは別にしても、一度は現在の状態を把握するために受診されることをおすすめします。ご相談いただければ、卵子や卵巣の状態を調べたり、妊娠のために必要な治療をある程度判断したりすることができます。
新型コロナウイルス感染の影響を考えて、しばらく不妊治療を延期できるようであればお休みしてもよいと思いますが、年齢により治療を急ぐ必要がある場合には、しっかりと感染予防をしながら治療を進めることが大切です。不妊治療について気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
恵愛生殖医療医院 院長
恵愛生殖医療医院 院長
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・指導医日本生殖医学会 生殖医療専門医日本人類遺伝学会 臨床遺伝専門医日本周産期・新生児医学会 周産期専門医(母体・胎児)
1997年に東京慈恵会医科大学卒業後、同大学病院にて生殖医学に関する臨床および研究に携わる。
2011年4月恵愛病院生殖医療センター開設。
2016年1月恵愛生殖医療クリニック志木開院。院長就任。
2018年1月同クリニックを和光市に移転し、恵愛生殖医療医院へ改称。
日本生殖医学会認定 生殖医療専門医、日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医、日本周産期・新生児医学会認定 周産期(母体・胎児)専門医を持つ不妊治療のスペシャリストとして活躍。自らも体外受精・顕微授精や不育治療を経験しており、患者さま目線の治療を提供することをモットーとしている。
林 博 先生の所属医療機関
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