新型コロナウイルス感染症に関する最新情報

しんがたころなういるすかんせんしょう

新型コロナウイルス感染症

同義語
COVID-19,新型コロナウイルス関連肺炎
最終更新日
2021年03月10日
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2021/03/10
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2020/08/12
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2020/02/03
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2020/01/29
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概要

新型コロナウイルス感染症は、新型コロナウイルスである“SARS-CoV2”による感染症のことです。世界保健機関(WHO)はこのウイルスによる感染症のことを“COVID-19”と名付けました。2019年12月以降、中国湖北省武漢市を中心に発生し、短期間で全世界に広がりました。2021年1月12日時点で全世界での感染者数は約8,970万人にのぼり、死者は約194万人となっています。

新型コロナウイルスは中国で発生したと考えられていますが、アメリカやブラジルなどの南米諸国、スペイン、イタリアなどのヨーロッパ地域でも爆発的な流行が生じ、感染者・死者ともに発祥地の中国を大きく上回った状態となっているのが現状です。日本国内でも、2021年1月12日時点で確認された感染者は全国で約29万人にのぼり、およそ4,000人が命を落としているとのことです。

新型コロナウイルスは世界を震撼(しんかん)させていますが、世界中の研究機関が調査・研究を進めてきたことにより、感染経路、治療法、感染してからの経過などが少しずつ明らかになってきました。日本の厚生労働省では、2020年10月23日に感染リスクが高いと考えられる“5つの場面”について公表しています。飲酒を伴う懇親会など、大人数や長時間におよぶ飲食、マスクなしでの会話、狭い空間での共同生活、居場所の切り替わりなどでは、感染リスクが高いと考えられますので、このような場面に極力身を置かないことを意識しましょう。

現状では、エボラ出血熱の治療薬として開発されたレムデシビルがCOVID-19の治療薬として認可されたことにより、日本でも2020年5月7日に国内初のCOVID-19治療薬として正式に承認されました。また、世界各国でワクチン開発のための研究が行われており、海外においては接種が開始されている国もあります。日本でも、2020年12月時点で承認申請が行われたワクチンがあり、承認審査で承認されれば接種が可能となります。

原因

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は新たに発見されたSARS-CoV2に感染することによって発症します。

コロナウイルスは、ヒトを含めた哺乳類、鳥類などに広く存在するウイルスです。コロナウイルスの特徴として、エンベロープ(ウイルス表面の脂質性の膜)上にコロナ(王冠)のようなたんぱく質の突起を持っていることが挙げられます。これを名前の由来とする1本鎖のRNAウイルスです。ウイルスにはエンベロープを持つものと持たないものがありますが、コロナウイルスを含めエンベロープを持つウイルスはアルコールで失活する、変異を起こしやすいという特徴があります。

コロナウイルスは、一般的な風邪をひき起こすウイルスでもありますが、上記のように変異を起こしたり、動物界のウイルスがヒトに感染したりして重大な被害を与えることがあります。なお、2002年に中国広東省から発生したSARS、2012年に中東地域を中心に発生したMERSなどもコロナウイルスの一種です。

感染経路

新型コロナウイルスの主な感染経路は飛沫感染と接触感染であると考えられています。飛沫感染とは感染者の咳やくしゃみ、会話などによって飛ぶウイルスの含まれた飛沫を、ほかの人が鼻や口から吸い込むことによって感染することをいいます。一方で、接触感染とはウイルスが付着したものを触り、その手で口や鼻などを触ることによってウイルスが体の中に入り、感染してしまうことをいいます。

たとえば、感染者がくしゃみや咳を手で抑えた場合、その手にはウイルスが付着してしまいます。感染者がウイルスの付着した手でものを触れば、ものにウイルスが付着することになり、それを触ったほかの人の手にもウイルスが付着することになります。

医療の現場では、検査や処置の際にエアロゾルが発生することで感染する(空気中にいつまでも漂う形の病原体によって感染)可能性も指摘されています。

症状

新型コロナウイルス感染症の頻度が高い症状としては、発熱、咳、体のだるさ、息苦しさなどの風邪のような症状が挙げられます。初期症状では発熱や咳など風邪によく似た症状が現れるほか、下痢や味覚・嗅覚障害が現れることもあります。

新型コロナウイルスに感染し、上で述べたような初期症状が現れた場合でも、およそ80%の方はそのまま軽快します。一方、残りの20%の方では進行して肺炎が生じ、呼吸困難などの症状を呈すことがあります。さらにそのうちの5%の方が重症化して集中治療室での治療が必要となります。

重症例では、発症当初は軽度な風邪症状のみしかないにもかかわらず、急激に悪化し人工呼吸での管理が必要な肺炎に進行するケースも多く報告されています。これらの重症化は高齢の方や基礎疾患(心血管疾患、糖尿病悪性腫瘍(あくせいしゅよう)、慢性呼吸器疾患など)を有する人で多く見られる一方、小児や若年層の中には感染してもほとんど症状が現れない無症状病原体保有者が数多く存在することも判明しました。また、重症化するケースでは免疫作用を担うリンパ球の著しい減少が認められるとの報告もあり、ヒトの免疫異常に何らかの影響を及ぼすことが示唆されています。

中国の国営メディア“新華社通信”の報告によれば、新型コロナウイルス感染症は典型的な肺炎症状だけでなく、下痢や吐き気などの消化器症状、頭痛、全身倦怠感といった一見肺炎とは関係ないような症状が現れることも多いとのことです。このため、診断の遅れにつながり、感染を拡大する可能性もあるとして注意喚起がなされています。

また、日本国内では新型コロナウイルス感染による髄膜炎や重度な副鼻腔炎(ふくびくうえん)を発症したケースも報告されています。さらに、新型コロナウイルスは鼻の奥に存在する“嗅上皮”と呼ばれる粘膜に何らかの異常を引き起こす可能性も指摘されており、嗅覚や味覚の異常が生じるケースもあることが分かっています。

検査・診断

新型コロナウイルス感染症を診断するために行われる検査としては、PCR検査や抗原定量検査、抗原定性検査などがあります。検査時にその人の体にウイルスが存在しているか、ウイルスに感染しているかを調べることができます。従来の検査方法では、鼻から喉へ向かって細い器具を入れて採取する“鼻咽頭(びいんとう)ぬぐい液”を採取しなければ検査ができないことが一般的でした。しかし、最近では検査方法によっては唾液や鼻腔拭い液でも検査が可能となってきています。

そのほか、肺炎の重症度を評価する目的で、経皮的な酸素飽和度の測定や、胸部X線検査、胸部CT検査などが行われます。X線写真では分かりにくい病変が、CT検査では分かりやすいなどの特徴も判明しています。

治療

新型コロナウイルス感染症の治療法は、風邪のような症状の場合には対症療法(熱や咳などの症状を抑える治療)を行いますが、肺炎の場合は酸素投与、全身循環管理に加えて抗ウイルス薬やステロイド薬(炎症を抑える薬)の投与が奏効する場合があります。これらの治療を行っても改善せず、特に重症な場合には体外式模型人工肺(ECMO:人工肺とポンプで肺の代替を行う装置)を使用しなければならないこともあります。

抗ウイルス薬としては、アメリカでエボラ出血熱治療薬である“レムデシビル”が新型コロナウイルス感染症治療薬として正式に認可されたことに伴い、厚生労働省も5月7日に国内初の治療薬として承認したことを発表しました。そのほかにも、既存薬から治療薬として活用できないか探索されており、実用化に向けて臨床試験が進められています。

なお、日本感染症学会は“50歳以上で酸素投与が必要な患者”、“基礎疾患があり酸素投与が必要な患者”、“年齢にかかわらず呼吸状態が悪化傾向にある患者”に対して、これらの試験的に使用されている薬の適応を検討すべきとの見解を示しており、必ずしも感染が確認された全ての患者に適応となるわけではありません。

国内でも2021年2月14日に米国の製薬企業が開発した新型コロナウイルスワクチンが承認されました。現在は医療従事者に接種が開始されています。

また、その他の新型コロナウイルスワクチンの臨床試験も精力的に行われています。すでに接種が開始されている国もあるなか、日本でも承認審査が行われており、承認されれば速やかに摂取が可能となるよう、準備を進められています。

予防

新型コロナウイルス感染症の予防方法としては、小まめな手洗いや外出時のマスクの着用などの基本的な感染症対策を慣行することが大切です。また、感染者の飛沫を吸い込んでしまうことがないよう、密閉空間・密集場所・密接場所といういわゆる“3つの密”を避けることも心がけ、小まめな換気や人混みを避けること、人と人との距離を取ること(社会的距離:Social Distancing)などを意識しましょう。

なお、感染症にかからないようにするためには日々の健康管理が欠かせません。栄養バランスの取れた食事や十分な睡眠、適度な運動などを意識し、体調を整えておきましょう。

また、感染してから症状が現れるまでの期間は3~5日(最大14日)とされており、それまでの間でも感染を広げる可能性も示唆されています。さらに、新型コロナウイルスは感染したとしても症状が出ないケースが多いことも分かっており、無症状病原体保有者も症状がある感染者と同程度のウイルスを持つとの報告もなされています。そのため、気付かないうちに周囲に感染を広げているケースも多々あると考えられています。

軽症者や無症状者は宿泊(自宅)療養が、肺炎などの中等症以上の方には都道府県が指定する医療機関への入院療養となりますが、重症例が増加したり院内感染が発生したりすると医療崩壊のきっかけとなりますので、注意が必要です。

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