新型コロナウイルス感染症特設サイトはこちら
編集部記事

新型コロナウイルス感染症の感染原因とは〜飛沫感染と接触感染、それぞれの対策〜

新型コロナウイルス感染症の感染原因とは〜飛沫感染と接触感染、それぞれの対策〜
忽那 賢志 先生

国立国際医療研究センター 国際感染症センター 国際感染症対策室医長

忽那 賢志 先生

目次
項目をクリックすると該当箇所へジャンプします。

2019年12月に中国で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生が報告されて以来、日本をはじめ世界各地で感染者が確認され、2020年1月31日(日本時間)には世界保健機関(WHO)が“国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態”に該当すると発表しました。

世界的な懸念が広がっていることから、日本でも新型コロナウイルス感染症についてさまざまな情報発信・報道が行われています。現在はそれらの情報が錯そうしている状態ですが、実際には何が感染の原因となり、どのようにして感染が広がったのでしょうか。

※本記事は4月14日時点の情報です。

新型コロナウイルスの発生源は、中国湖北省武漢にある華南海産物市場(Huanan Seafood Wholesale Market)だと考えられています。この市場では海産物だけでなく野生動物も販売されていたことから、この市場で販売されていた生きた哺乳動物が感染源であるとの説が有力です。しかし、何から感染したのか、どのようにして感染したのかについては、いまだ十分に明らかになっていません。

新型コロナウイルスは人から人への感染が認められ、華南海産物市場を発端として急激な勢いで感染者が増加し、海外にも広がっています。感染源と同様、感染力についても明らかになっていませんが、1人あたり2~3人程度の感染力を持つともいわれ、飛沫または接触によって感染するものと考えられています。なお、ペットからの感染は認められておらず、食品を介した人への感染の報告も確認されていません。

感染者の飛沫(くしゃみ、咳、唾など)と一緒に放出されたウイルスを、他者が口や鼻から吸い込んで感染します。換気の悪い閉鎖空間に人が密集し、大声で話すような環境で感染が起こりやすいと考えられています。

感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で物に触れることでウイルスが付着し、他者がその物に触った手で自身の口や鼻を触ることで感染します。ウイルスが付着することの多い物には、電車の吊り革やドアノブ、手すりなどが挙げられます。

また、感染者と握手をしたりキスをしたりするなど直接的な接触の後、口や鼻からウイルスが体内に侵入することでも感染が成立します。

新型コロナウイルス感染症は、飛沫と接触を中心として人から人に感染するので、飛沫感染と接触感染の両方に対する対策が必要です。そのほか、体調管理や室内環境を整えることも重要となります。

感染予防にもっとも有効なのは手洗いです。新型コロナウイルス感染症は接触感染を起こすので、帰宅時や調理・食事前などにせっけんを付けて手洗いを行い、適宜アルコールを含んだ消毒液で手を消毒しましょう。

免疫力が低下していたり空気の乾燥によって喉の防御機能が低下していたりすると、感染症にかかりやすくなります。そのため、衛生対策に加えてバランスのよい食事を心がけることや、適度な睡眠を取ること、室内の湿度を50~60%に保つことも大切です。

マスクの着用による感染予防の効果は限定的ですが、咳やくしゃみなどの飛沫によるウイルスの飛散を防ぐ効果は高いとされています。そのため、咳やくしゃみの症状がある場合、積極的にマスクを着用して感染拡大の防止に努めるようにしましょう。

また、咳エチケットも感染の拡大を防ぐのに有効です。咳エチケットとは、ティッシュやハンカチ、袖、(ひじ)の内側などで口や鼻を押さえる行為のことです。咳やくしゃみを手で押さえてしまうと、その手で触れた吊り革やドアノブ、手すりなどの周囲の物にウイルスが付着し、それらを介して他者にうつしてしまう可能性があります。感染の拡大を防ぐために、特に電車や職場、学校など人が集まる場所では忘れずに行いましょう。

新型コロナウイルス感染症は、現在日本でも都市部を中心に流行しています。今後さらに感染が拡大する可能性があります。

手洗いなどの衛生対策、体調管理、環境管理、マスクの着用や咳エチケットなどは、風邪やインフルエンザなどほかの感染症対策にも有効です。一人ひとりが感染症対策について考え行動し、感染予防ならびに感染拡大の防止に努めましょう。

  • 国立国際医療研究センター 国際感染症センター 国際感染症対策室医長

    忽那 賢志 先生の所属医療機関

    国立国際医療研究センター病院

    • 内科血液内科リウマチ科外科心療内科精神科神経内科脳神経外科呼吸器内科呼吸器外科腎臓内科心臓血管外科小児科小児外科整形外科形成外科皮膚科泌尿器科産婦人科眼科耳鼻咽喉科リハビリテーション科放射線科歯科歯科口腔外科麻酔科乳腺外科乳腺腫瘍内科
    • 東京都新宿区戸山1丁目21-1
    • 都営大江戸線「若松河田駅」 河田口 徒歩5分東京メトロ東西線「早稲田駅」 2番出口 徒歩15分
    • 03-3202-7181
    S150x150 8993677c b75d 40d1 a933 2effb92612d7

    関連記事

  • もっと見る

    関連の医療相談が873件あります

    ※医療相談は、月額432円(消費税込)で提供しておりますが、アプリからは初回のみ無料でご利用頂けます。初回利用後も、自動で課金される事はありません。

    「新型コロナウイルス感染症」を登録すると、新着の情報をお知らせします

    処理が完了できませんでした。時間を空けて再度お試しください