
「新型コロナワクチンは有効率約95%」――ファイザー社製ワクチンの承認・接種開始に伴い、このような表現がよく聞かれるようになりました。有効率95%というと「ワクチンを打った100人のうち95人が発病しない」という意味だと思いがちですが、実はそうではありません。それでは、有効率とはいったいどのような意味なのでしょうか?
計算しやすいように、ワクチンの有効率を90%として見ていきましょう。たとえば、Aという感染症のワクチンを接種していない状態の人が100人いて、その100人のうち50人がAにかかったとします。その100人がAのワクチンを接種した場合、Aにかかった人は5人でした。ワクチンを接種していない場合と比べて発病者数は45人減少、割合に直すと90%減ったことになります。この「ワクチンを打たなかったときに発病した人数が、ワクチンを打ったら何%減ったか」という割合が“有効率”です。
ここで注意が必要なのが、かかる人がたくさんいる病気の場合、ワクチンの有効率が同じでも発病者数は増えるということです。たとえばAより感染力が強いBという感染症があるとします。Bワクチンも有効率は90%ですが、ワクチンを接種しなかった場合に発病したのは100人中90人でした。この場合、その100人がワクチンを接種したら90人の90%、つまり81人が発病しなくなります。すなわち、発病したのは100人中9人です。Aの場合、ワクチンを接種した場合に発病するのは100人中5人でしたから、比べると発病者数は4人多いことになります。このように、たくさんの人がかかる病気の場合、ワクチンを打っても発病する人もそれなりにいるということは覚えておきましょう。
インフルエンザワクチンの有効率は、年によっても変わりますが大体50%前後といわれています。そのため、有効率約95%といわれている新型コロナワクチンは“優れたワクチン”であるといえます。しかし、それでもワクチンを接種した全ての人が新型コロナウイルス感染症にかからないわけではありません。有効性について適切に理解し、接種の判断材料の1つにするとよいでしょう。
川崎医科大学 小児科学 教授
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