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インタビュー

公開日 : 2015 年 12 月 31 日
更新日 : 2017 年 05 月 08 日

ワクチンで予防できる感染症を知る―ワクチンの重要性

川崎医科大学 小児科学 教授 
中野 貴司先生

予防接種に期待されることは、ワクチンの接種により病気を防ぐことです。『日本における予防接種の歴史―日本はワクチン後進国?』で述べたようにさまざまな経緯を経て、予防接種は義務から個々の意思によるものへと変遷しましたが、その大切さは変わりありません。だからこそ、ワクチンで予防できる感染症の知識を持ち、その有効性及び重要性を把握することが、病気を遠ざけ感染症から子どもたちを守る力となります。ワクチンの重要性について、川崎医科大学小児科学教授の中野貴司先生にお伺いしました。

ワクチンとは?―その定義と種類について

感染症を予防するために抗原(こうげん・免疫反応を引き起こさせる物質)を接種して、免疫を与える方法を「予防接種」といいます。そして、その抗原を「ワクチン」といいます。ワクチンには「生ワクチン」と「不活化ワクチン」があり、予防接種には「定期接種」と「任意接種」があります。

<ワクチンの種類>

  • 生ワクチン

「生ワクチン」は、生きたウイルスや細菌の病原性を弱めて作られたものです。接種により、自然感染に類似の機序で免疫を付与する効果があります。生ワクチンの場合、接種してから4週間後に次のワクチンを接種することが可能です。

*生ワクチンの種類…MR(麻疹と風疹の混合)・BCG・水痘・おたふくかぜ・ロタウイルス・黄熱など

  • 不活化ワクチン

「不活化ワクチン」は、感染力をなくした病原体などで作られたものです。生ワクチンとは違い、数回接種しなければ免疫がつきません。不活化ワクチンの場合、接種してから1週間後に次のワクチンを接種することが可能です。

*不活化ワクチンの種類…DPT-IPV(ジフテリア・百日咳・破傷風・不活化ポリオ混合)・肺炎球菌結合型・日本脳炎・ヒトパピローマウイルス・Hib(インフルエンザ菌b型)・インフルエンザ・A型肝炎・B型肝炎・狂犬病・髄膜炎菌など。

<予防接種の種類と予防できる感染症>

●定期接種

「定期接種」は、対象と回数が予防接種法で定められています。また、以下の通り分類されます。

【A類疾病】…集団予防・重い疾患の予防・努力義務ありの疾病

<予防できる感染症>

  • ジフテリア
  • 百日咳(ひゃくにちぜき)
  • ポリオ(急性灰白髄炎・きゅうせいかいはくずいえん)
  • 麻疹(はしか)
  • 風疹(ふうしん)
  • 日本脳炎
  • 破傷風
  • 結核
  • Hib感染症
  • 小児の肺炎球菌感染症
  • ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん予防)
  • 水痘(すいとう ※別名:水疱瘡(みずぼうそう))

【B類疾病】…個人予防・努力義務なしの疾病

<予防できる感染症>

  • 高齢者のインフルエンザ
  • 高齢者の肺炎球菌感染症

●任意接種

一方「任意接種」は、予防接種法で規定されていない予防接種です。

<予防できる感染症>

  • おたふくかぜ
  • ロタウイルス胃腸炎
  • A型肝炎
  • 狂犬病

など

乳児期に防いでおきたい感染症

子どもたちを感染症から守るためには、接種可能な月齢に達したらなるべく早く予防接種を行うことです。百日咳菌・Hib(インフルエンザ菌b型)・肺炎球菌・ロタウイルスなどによる感染症は、乳幼期にかかり、重症化しやすいという特性があります。

子どもたちのワクチンデビューは、生後2か月が適切とされています。予防接種スケジュールに関しては、日本小児科学会、もしくは国立感染症研究所のホームページで随時更新されているので、常にチェックすることをお勧めします。

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