いんふるえんざ

インフルエンザ

最終更新日:
2021年03月29日
Icon close
2021/03/29
更新しました
2017/04/25
掲載しました。
この病気の情報を受け取るこの病気は登録中です

処理が完了できませんでした。時間を空けて再度お試しください

医師の方へ

概要

インフルエンザとは、インフルエンザウイルスにより引き起こされる急性ウイルス性疾患です。例年、11月頃から徐々に患者が増え始め、1月頃に流行がピークに達し、4月過ぎに収束する傾向があります。

インフルエンザの典型的な症状は、急激な発熱や悪寒戦慄(おかんせんりつ)、のどの痛みなど、急激に出現する上気道症状です。38度以上の高熱が3、4日持続した後、解熱していくという経過を辿ることが一般的です。熱が高くならない場合や長引く場合もあり、経過には個人差があります。

インフルエンザは基本的には自然に治癒をする病気ですので、必ずしも抗インフルエンザ薬が必要になる病気ではありません。しかし、肺炎や脳症を発症するリスクもあるため、風邪とは区別して考えるべき病気といえます。

治療を必要とするかどうかは、重症度や合併症の有無などによって異なります。そのため、医療者には注意深く観察する姿勢が求められます。

原因

インフルエンザウイルスにはA型、B型、C型の3つの型があります。このうち、冬に流行する「季節性インフルエンザ」を引き起こす型は、A型とB型です。

インフルエンザウイルスにはさまざまな種類があるため、一度かかっても同じ年でも、違うインフルエンザウイルスに感染することがあります。インフルエンザには、季節性インフルエンザ以外にも新型インフルエンザなど、世界的な大流行を引き起こしうるものが存在します。

新型インフルエンザとは、季節性インフルエンザと抗原性が大きく異なるインフルエンザで、一般の多くの方が免疫を獲得していないことから、全国的かつ急速なまん延により多くの方の生命および健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものを指します。

季節性インフルエンザと異なり、ほとんどの方が初めて直面するタイプであるため有効な免疫を持っていません。そのため、世界的な大流行を引き起こし、ウイルスの性質によっては死亡率も高くなる可能性があります。2009年に大流行した新型インフルエンザ(H1N1型)は、日本だけでなく世界中で猛威をふるいました。

症状

インフルエンザは咳や鼻水を介する飛沫感染によって感染し、1〜2日程度の短い潜伏期間の後に発症します。

典型的なインフルエンザは、悪寒戦慄()、急激な高熱と共に発症します。同時に、筋肉痛や咳、鼻水などの上気道の症状が現れることもあります。発熱期間は3〜5日ほどであることが多く、38度以上の高熱が持続した後に解熱傾向に向かいます。

一度解熱してから再度発熱する「2峰性発熱(にほうせいはつねつ)」と呼ばれる熱型をとることもあります。2峰性発熱の場合は、インフルエンザの自然経過なのか、肺炎などの合併症による発熱なのか、医療機関で正しく判断を受けることが重要です。新型インフルエンザでは、下痢や嘔吐などの消化器症状が生じることもあります。

また、肺炎や脳症などの合併症にも注意が必要です。インフルエンザウイルスの感染に合併症を発症している場合、以下の症状が現れることがあります。

  • 発熱の期間が典型的なインフルエンザの例よりも長くなる
  • 咳がひどくなり呼吸が苦しくなる
  • 意識状態がおかしく、けいれんを起こす

など

重症の肺炎を発症している場合、呼吸のサポートが必要となることがあります。また、重症度が増した場合には、通常の呼吸管理が難しくなり、ECMO(体外式膜型人工肺)を用いた呼吸管理が必要になることもあります。

検査・診断

インフルエンザの診断には、迅速キットが使用されることがあります。鼻から長細い棒を入れて鼻咽頭から検体を採取したあと、迅速キットを用いてインフルエンザウイルスの有無をチェックします。結果は10〜15分ほどで判明します。

また、インフルエンザの検査時に合併症の有無も検査することがあります。肺炎の有無を確認するためには胸部単純レントゲン写真検査や胸部CT撮影を行います。脳症の有無を確認するためには、脳波検査やMRIなどの検査を行います。

治療

インフルエンザの治療方法は、重症度や患者さんの持病を考慮しながら決定されます。

特に、気管支喘息(きかんしぜんそく)や心臓疾患、腎臓疾患などを抱えている患者さんの場合、インフルエンザが重症化するリスクが高くなります。このような患者さんには、積極的な治療を検討します。

インフルエンザの治療薬には、内服薬、吸入薬、点滴薬があります。早期の段階で使用すると高い効果が期待でき、発症後48時間以内に開始することがよいとされています。しかし、実際には症状や経過をみながら治療方針が決定されます。

治療薬の服用の有無や種類にかかわらず、インフルエンザ発症時には、異常行動などが発生しないよう注意深く観察する必要があるとされています。インフルエンザ治療薬のなかには、小児に対して原則使用してはならないとされていた内服薬もありました。しかし、その後さまざまな議論をふまえ、現在では10代の患者さんも使用することができるようになっています(2021年3月時点)。

また、抗生物質と同じように不適切に抗ウイルス薬を使用することは、薬剤耐性ウイルスを誘導することにもつながりかねません。インフルエンザ治療薬は医師の判断のもとで、指示に従った内服・吸入を行いましょう。

予防

手洗い、うがい、マスクの着用などを心がけましょう。また、ワクチン接種を受けることは重症化を防ぐための方法のひとつです。

新型コロナワクチン定期接種 自治体情報検索サイト

詳細は自治体ごとに異なるので、以下からお住まいの自治体の情報を確認しましょう。
※掲載のある自治体を順次更新しています。更新状況は自治体によって異なります。

都道府県から調べる

医師の方へ

医師向けの専門的な情報をMedical Note Expertでより詳しく調べることができます。

この病気を検索する
インフルエンザについて

インフルエンザの概要、診断方針、治療方針をまとめて確認することができます。

「インフルエンザ」を登録すると、新着の情報をお知らせします

処理が完了できませんでした。時間を空けて再度お試しください

3問アンケート
Q1.あなたは、新型コロナワクチンの定期接種の対象者(65歳以上、または基礎疾患のある60歳から64歳までの方)に該当しますか?
※本アンケートはメディカルノートが実施しています
Q2.新型コロナワクチンの接種を希望しますか?接種するなら、いつが良いですか?
※本アンケートはメディカルノートが実施しています
Q3.インフルエンザと新型コロナのワクチンは同時に接種できますが、医師から説明を受けた場合、同時接種を検討しますか?
※本アンケートはメディカルノートが実施しています
ご回答ありがとうございます。
確認用のメールをご確認ください
上記アドレスに確認用のメールを送信しました。
メールに記載されたURLから
登録にお進みください。
ご登録ありがとうございます
関連情報や最新情報をお届けします。