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子宮頸がん

目次

子宮頸がんとは

子宮頸がんは、子宮の入り口である子宮頚部に発症するがんのことで、ヒトパピローマ(HPV)というウイルスが原因で起こることがわかっています。

原因

子宮頸がんの発生原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)です。

HPVの数は100種類以上ですが、実際にがんになるリスクのあるものは13~15種類、さらにリスクの高いハイリスクタイプのものが7~8種類ほどです。

ハイリスクタイプのHPVは性交渉経験のある女性(男性)なら誰もが感染している可能性があり、生涯に一般女性が感染する確率は60%ほどであるといわれています。ただし、ほとんどの場合が一時的なもので、ウイルスは体内から自然に消失し病気を発生させることはありません。ただ、そのなかの約10%が持続感染を起こし、そのケースが前がん病変(がんの前段階)へと変化し、さらにその10~30%ががんへと移行するといわれています。

子宮頸がんを発生させるハイリスクタイプの約70%を占めているのが16型と18型というウイルスです。これらのウイルスに対してはワクチンが出ており、感染する前にワクチンを接種することでほぼ100%の予防効果があることが証明されています。残念ながら、副作用の報道により日本でのワクチン接種はほとんど行われておりません。そのため、先進国で唯一子宮頸がんの死亡率は上昇してしまいました。国民のみんなが安心して接種できる情報の整理が望まれます。

症状

子宮頸がんは通常、早期にはほとんど自覚症状がありませんが進行するに従って異常なおりもの、月経以外の出血(不正出血)、性行為の際の出血、下腹部の痛みなどが現れてきます。

しかし、子宮頸がんは予防可能な癌です。ですから、子宮頸がん検診をきちんと受診し、癌になる前に治療することが肝要です。

検査

1) 子宮頸がん検診(細胞診)

スクリーニング検査として子宮の出口である頸部を綿棒などでこすって細胞を集め、顕微鏡でがん細胞を見つける細胞診検査を行います。出血などの症状がなくても、20歳を過ぎたら、2年に1回子宮頸がんの検診を受けることが勧められています。

2) コルポスコピーと組織検査

子宮頸部の細胞診検査の結果、異形成やがんの疑いが強い場合には、上記のように病変を拡大視し、病変と考えられる部位を採取(生検)し、顕微鏡で検査する組織検査を行います。これにより異形成や上皮内がん、または進行したがんであるかの診断を行います。

3) CT、MRI(+大腸内視鏡)

子宮頸がんと診断されたら、次に正確な病気の拡がり(子宮の周囲にある臓器、リンパ節、他の臓器への転移)を、内診、各種画像検査(CT、MRI等)、内視鏡検査などを用いてを検査します。

治療

子宮頸がんに対する治療方法はステージによって変化します

がんに対する治療方法は、「外科療法」「化学療法」「放射線療法」が三大療法です。

比較的初期の子宮頸がんでは、がんの進行度合いだけでなく、妊娠・出産に対する希望 (妊孕性温存希望)を考慮しながら治療方針を決定するのが特徴です。

●外科療法

1) 子宮頸部円錐切除術

高度前がん病変の患者さんでは「子宮頸部円錐切除術」と呼ばれる手法で、異常を認める組織を切除するのが一般的です。条件を満たす患者さんに対しては、レーザー治療を行うこともあります。

2) 子宮全摘術

ステージI/II期の子宮頸がんの患者さんに対しては子宮全摘術が原則となりますが、ステージⅠA1のように、子宮頸部の表面に留まっているごく初期の子宮頸がんで妊孕性温存を希望する患者さんに対しては、「子宮頸部円錐切除術」のみで経過をみることも行われます。

子宮全摘の術式は一般的には、IA1期では「単純子宮全摘摘出術」、IA2期では「準広汎子宮全摘術」、IB1〜II期では「広汎子宮全摘術」を選択します。広汎子宮全摘術では子宮や腟壁の一部だけでなく、卵巣・卵管・骨盤リンパ節も一緒に摘出することを含んだ術式です。ただし、年齢や進行期、組織型によっては卵巣を温存することが許容されることがあります。また、IA2期やIBI期の一部で妊孕性温存を強く希望する患者さんに対して、「広汎子宮頸部摘出術」(子宮頸部を摘出し、子宮体部と腟を縫合する)を行っている施設もあります。

●外科療法以外

3) 放射線療法+化学療法

ステージⅢ期は、がんが腟壁の下3分の1に達している、もしくはがんが傍子宮組織を介して骨盤底に達している状態で、手術では摘出することが困難です。また、がんが隣接臓器である膀胱や直腸に及んでいるステージIVA期でも、局所病変を手術で摘出することができません。このような進行子宮頸がんには、放射線治療を主体とする治療が行われます。

最近は放射線治療単独ではなく、シスプラチンという抗がん剤を同時に併用する同時化学放射線療法が標準となっています。遠隔転移のあるステージⅣB期では、抗がん剤を使用する薬物療法や同時化学放射線療法を行います。

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