予防
子宮頸がんは主に性行為によってヒトパピローマウイルスに感染することにより引き起こされる病気です。
ヒトパピローマウイルスは、男女ともに多くは性行為の機会があれば感染する可能性があるとされています。このため、感染を完全に予防することは困難ですが、ヒトパピローマウイルスの感染を予防するワクチンが開発されており、世界的には性行為を経験する前の10歳前後で接種することが推奨されています。日本でも2013年4月から小学6年生~高校1年生相当の女子を対象に定期接種化されました。
2013年6月から約9年間にわたり接種の積極的勧奨が差し控えられていましたが、副反応と考えられた症状はワクチンに関連するとの科学的な証拠がないことが明らかになり、2022年4月より接種の勧奨が再開されました。これに伴い、差し控え期間に接種の機会を逃した1997年4月2日~2006年4月1日生まれの女性を対象に、公費でHPVワクチンを接種できるキャッチアップ接種が行われています。
また、厚生労働省では20歳以上の女性に対しては2年に1回の子宮頸がん検診を受けることを推奨しています。
子宮頸がんはその他のがんと同様、早期発見・治療ができれば治療の選択肢も広がり、根治が期待できることもあります。特段気になる症状がない人は定期的な検診を受けることを心がけましょう。
なお、検診で異常を指摘された場合、また気になる症状がある場合には産婦人科の受診を検討しましょう。
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