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編集部記事

新型コロナウイルスの潜伏期間~潜伏期間中の感染者から人にうつる可能性とは~

新型コロナウイルスの潜伏期間~潜伏期間中の感染者から人にうつる可能性とは~
大毛 宏喜 先生

広島大学病院感染症科教授

大毛 宏喜 先生

新型コロナウイルスとは、2019年12月に中国湖北省・武漢市で発見されたコロナウイルスのことで、“2019-nCoV(Nobel Coronavirus)”といいます。2020年4月17日現在、新型コロナウイルスの感染経路には、感染者のくしゃみ・咳・唾液などに含まれたウイルスを吸い込むことで感染する“飛沫感染”と、感染者が飛沫のついた手で物を触ることによって物にウイルスが付着し、その物を触った人が手で口・鼻などを触ることにより粘膜から感染する“接触感染”の2つが認められています。

本記事では、新型コロナウイルスの潜伏期間や症状、予防対策などについて現在分かっている情報をもとに解説していきます。

※本記事は2020年4月17日時点の情報です。

潜伏期間とは、ウイルスに感染してから実際に症状が現れるまでの期間のことをいいます。

新型コロナウイルスの潜伏期間は現在の推定値では1~12.5日といわれており、多くの場合、感染から5~6日程度で発症します。ただし、ほかのコロナウイルス感染症の情報などから潜伏期間が最大で14日間になる可能性もあるとされ、WHO(世界保健機関)では感染者に対して14日間の健康状態の観察を推奨しています。

新型コロナウイルスでは、症状のない潜伏期間中の感染者からも他者へウイルスがうつる可能性について、現時点で確実なことは分かっていません。しかし、従来の肺炎を伴うようなウイルス感染症の例からみると、潜伏期間中の感染者からうつる確率は低く、症状が強く現れている感染者からうつることのほうが多いといわれています。そのため、新型コロナウイルスにも同じような傾向があるのではないかと考えられています。

新型コロナウイルス感染症の主な症状は、37.5℃以上の発熱、咳、筋肉痛、だるさ、呼吸困難などです。頭痛や痰の絡み、下痢、嗅覚・味覚障害などを訴える人もいます。また、主に呼吸器系の部位が感染するため、重症の場合には上気道炎、気管支炎肺炎を発症する可能性もあります。

現在くしゃみ、咳などの症状がある方がマスクを着用することは、新型コロナウイルスに限らずあらゆるウイルスの感染拡大を防止する目的で有効です。周囲の方への飛散を防ぐためにも、マスクの着用を心がけましょう。また、マスクを着用していないときにくしゃみ、咳をする場合、口周りを手で押さえるのではなく、ハンカチ、ティッシュ、袖などを使用して押さえる、いわゆる“咳エチケット”を心がけましょう。咳エチケットを行うことで、ウイルスが手に付着することを予防できるため、接触感染を防ぐことにつながります。

また、感染予防の側面でも室内・乗り物など人が多く換気の難しい場所へ行くときは、マスクの着用が有効です。

新型コロナウイルスの予防には手洗い・うがいが有効です。外出後や食事の前など、こまめに手洗い・うがいを行うようにしましょう。手洗いは石鹸を使用し、手のひら、手の甲、指の間や爪の先などを入念に洗い流水で流した後、清潔なハンカチ、ペーパータオルで水気を拭き取ります。また、新型コロナウイルスにはアルコール消毒液が有効なことが分かっています。そのため、手洗いの後アルコール手指消毒液を擦り込むとよいでしょう。

また、その他の感染症と同じように、うがいによって口腔内、喉に付着したウイルスを洗い流すことも効果的です。

新型コロナウイルス感染症は、中国から世界各国に感染が広まり、2020年3月11日にはWHO(世界保健機関)よりパンデミック宣言(世界的に流行が拡大すること)が出されました。日本でも感染経路の分からない感染者が報告されるなど、今後さらに感染の拡大が懸念されています。そのため、マスクの着用や咳エチケットを意識し、手洗い・うがいを徹底することで感染の拡大を防ぎましょう。

なお、37.5℃以上の発熱、風邪などの症状が4日以上続く、または強いだるさや倦怠感がある場合には、最寄りの保健所に設置されている“帰国者・接触者相談センター”へ相談しましょう。一方、これらに該当しないものの、気になる症状があるという方の場合、まずは近くの病院やかりつけ医、各都道府県が設置している新型コロナウイルスの相談センターに電話で相談するようにしましょう。

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