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新型コロナウイルス感染症に対するがん患者のメンタルケアとは?〜不安な気持ちはどこに相談したらよい?〜

新型コロナウイルス感染症に対するがん患者のメンタルケアとは?〜不安な気持ちはどこに相談したらよい?〜
明智 龍男 先生

名古屋市立大学病院 こころの医療センター センター長、 名古屋市立大学病院 緩和ケアセンター ...

明智 龍男 先生

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現在、全都道府県において発令されていた緊急事態宣言が解除されましたが、新型コロナウイルス感染症の感染動向は今もなお明らかではなく、今後も第二波が到来することが懸念されています。また、いまだはっきりしたことは明らかではありませんが、がん患者は治療や病気によって免疫状態が低下している場合もあり、新型コロナウイルス感染症に感染しやすく重症化しやすい可能性があるとされています。そのため、がん患者は感染対策を徹底する必要があるほか、一般の方より感染に対して不安な点があります。このように感染に対する不安を抱えながら生活していくなかで、気持ちの面ではどのようなことに注意したらよいのでしょうか。

今回は新型コロナウイルス感染症流行によるがん患者の精神面の負担やその対処法、困った場合の相談先などについて解説します。

※本記事は2020年7月10日時点の情報です。

新型コロナウイルス感染症の流行により、多くの人が“自分や家族が感染するかもしれない”という不安や恐怖、あるいは仕事や家族を失ってしまったことによる強い落ち込み(抑うつ)や怒りなど、これまで感じていなかった心理的な負担を抱えています。

とりわけ、がん患者は元からがんや治療に対する心理的な負担を抱えているほか、新型コロナウイルス感染症にかかりやすく重症化しやすい可能性が指摘されているため、より強い心理的な負担が生じていることも少なくありません。新型コロナウイルスという未知のウイルスを前に不安や恐怖などを抱いてしまうことは、人間として正常な心理反応です。むしろ、不安や恐怖があるからこそ、しっかりとした感染症対策を意識するようになる部分もあるといえます。しかし、不安・恐怖・抑うつ・怒りなどの精神状態が強く現れ、生活に支障が出てしまう場合には注意が必要です。

不安や抑うつなどの精神状態が続くと、ときに身体症状が現れることもあります。また、身体症状が現れて初めて自身の不安・抑うつに気が付くということもあります。

以下では、がん患者の不安・抑うつによる身体症状についてお伝えします。

<不安による身体症状の例>

  • 息が苦しい
  • 胸がドキドキする
  • 吐き気や悪心が生じる
  • 下痢・便秘
  • めまいがする
  • トイレが近くなる
  • 肩が凝る、頭が痛くなる
  • 震えが生じる
  • 眠れない

など

<抑うつによる身体症状の例>

  • 体がだるい
  • 食欲がない
  • 眠れない
  • 集中力や思考の低下

など

新型コロナウイルス感染症の流行によって心理的な負担を強く感じている場合、可能な限りの感染対策はもちろんのこと、情報との適度な付き合い方や他人と積極的にコミュニケーションを取ることなどを意識しましょう。

情報に対する向き合い方

現在は、テレビやインターネットなどで新型コロナウイルス感染症に関するさまざまな情報が溢れています。なかには事実でない情報や必要以上に不安を煽るような情報が含まれていることもあります。そのため、全ての情報を鵜呑みにするのではなく正しい情報を得ることや、1日2〜3時間は情報に触れるのをやめ、新型コロナウイルス感染症のことを考えない時間を作ることを意識しましょう。

何より正しい情報に触れることが重要です。がんと新型コロナウイルス感染症についての最新情報については、国立がん研究センター がん情報サービス日本癌学会日本癌治療学会など、信頼できる情報源にあたるようにしましょう。

コミニケーションの取り方

外出自粛などによって1人の時間が多くなった方は、家族や友人など他人とのコミュニケーションを取るとよいでしょう。不安や抑うつなどの精神状態は他人にその悩みを聞いてもらうことで多少和らぐこともあります。コミュニケーションを取るときは、できる限りテレビ電話など相手の声や表情が分かるような交流手段を使うことを検討しましょう。

新型コロナウイルス感染症の流行に対する心理的な負担や、がん治療についての不安などを抱えている場合には、病院の受診や公的機関への相談を検討しましょう。病院の受診に関しては、感染リスクなどを考えると通院が難しい場合もあります。そのため、まずは電話で相談し、電話・オンライン診療が受けられるかどうか確認するとよいでしょう。

なお、以下のような公的機関ではがん患者に対する相談窓口が設置されていますので、必要に応じて利用することを検討しましょう。

新型コロナウイルス感染症という未知の病気が流行することにより、心理的な負担が生じることは生物として自然な反応です。しかし、負担が過度になりすぎれば身体症状などが生じることもあります。そのため、負担を感じたときは1人で抱え込まず、家族や担当医などに積極的に相談することを心がけましょう。また、日本サイコオンコロジー学会では代表理事から一般の方に向けてメッセージを掲出しています。このような情報も参考にするとよいでしょう。

【日本サイコオンコロジー学会】COVID-19感染拡大に関する代表理事からメッセージ

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  • 名古屋市立大学大学院学研究科 精神・認知・行動医学分野 教授、名古屋市立大学病院 副病院長、名古屋市立大学病院 ・こころの医療センターセンター長、名古屋市立大学病院 ・緩和ケアセンターセンター長

    明智 龍男 先生

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