
世の中にはさまざまなワクチンがありますが、ワクチンによっては毎年接種する必要があるものや、数回の接種で効果が期待できるものがあり、その頻度や回数は異なります。たとえば、麻疹・風疹ワクチンの場合は2回の接種でよいとされる一方で、インフルエンザの場合は毎年流行期に接種する必要があります。このようにワクチンを接種する頻度や回数に差があるのはなぜなのでしょうか。
ワクチンを毎年接種する必要があるかどうかの頻度や、接種する回数が異なるのは、主に“効果の持続期間”と“病気のもとなるウイルスや細菌の特徴”が関係しています。ここではインフルエンザと麻疹、新型コロナウイルスを例に挙げながら説明していきます。
効果の持続期間はワクチンの種類によって異なります。ワクチンの種類は、以下図のように大きく3つに分けられます。
つまり、生ワクチンは強い免疫を得ることができるため、麻疹では2回のみの接種でよいとされています。一方、不活性化ワクチンは生ワクチンに比べて十分な免疫が得ることができないため、インフルエンザでは毎年接種する必要があるのです。
続いて、新型コロナウイルスワクチンですが、これは新しいタイプの“メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン”というものになります。さらに、今回開発されたワクチンの効果の持続期間は、観察期間が限られているため、長期的な効果は分かっていません。ただし、モデルナ社ワクチンのデータからは、最低4か月程度は十分な効果が維持することが分かっています。
ここでいうウイルスや細菌の特徴とは、遺伝子情報や構造などが変異するかどうかということです。
麻疹では、ウイルスに大きな変異がない限り今のワクチンで十分な効果が得られると言われています。一方、インフルエンザでは、過去に作られたワクチンでは効果が現れないほど大きく変異するため、その年に流行するウイルスに応じたワクチンを毎年接種する必要があるとされています。
また、新型コロナウイルスも突然変異することが分かっていますが、ワクチンの効果が100%効かなくなることはないと考えられています。実際に、今回承認されたファイザー社ワクチンでは、変異したウイルスに対しても効果があるといった報告がされています。
このように、現時点で承認されたワクチンの効果の持続期間や、変化したウイルスに対する効果は明らかではないこともあります。そのため、今ある情報を正しく理解し、今後出てくる情報を待つことが大切です。
国立国際医療研究センター病院 国際感染症センター センター長、AMR臨床リファレンスセンター センター長
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