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インフルエンザワクチンを打つべき人とは
インフルエンザの流行時期には、ワクチンを打つべきかどうか、迷う方も多いのではないでしょうか。一体どんなワクチンなのか、打つべき人はどのような人なのか、インフルエンザワクチンの基本について、神戸大...
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インフルエンザワクチンを打つべき人とは

公開日 2015 年 03 月 27 日 | 更新日 2018 年 05 月 29 日

インフルエンザワクチンを打つべき人とは
岩田 健太郎 先生

神戸大学大学院医学研究科 感染治療学分野 教授

岩田 健太郎 先生

インフルエンザの流行時期には、ワクチンを打つべきかどうか、迷う方も多いのではないでしょうか。一体どんなワクチンなのか、打つべき人はどのような人なのか、インフルエンザワクチンの基本について、神戸大学感染症内科学教授である岩田健太郎先生にお答え頂きました。

インフルエンザワクチンの予防接種とは

インフルエンザワクチンの予防接種とは、一般的には不活化ワクチンの皮下注射または筋肉注射です。抗体獲得(効果が出る)までに約2週間かかり、効果は約5か月継続するとされています。秋口くらいに打つのがよく、次の年はもう一度打つ必要があります。打ったからといってインフルエンザに絶対ならないわけではありませんが、ワクチンを打つことで相対的にリスクを減らすことができます。副作用はほとんどなく、最も安全なワクチンの一つであると言えます。

ワクチンについて考えるときは、相対的にリスクを減らせているかという点で考えましょう。シートベルトをしていても交通事故で亡くなることはありますし、警備会社と契約していても泥棒に入られることはあります。同様に、インフルエンザワクチンを打っていてもインフルエンザになることはあります。それでも相対的にリスクを減らせていれば、それは有効であると考えられるでしょう。

重症化リスクの高い人は打つべき―妊婦とインフルエンザワクチン

妊婦さんはインフルエンザになると重症化しやすいことがわかっています。このため妊婦さんはインフルエンザワクチンを予防接種すべきだと言えます。

副作用を心配される方も多いのですが、妊婦さんであっても、インフルエンザワクチンのような不活化ワクチンは打っても問題はありません。ここでも大切なのは「インフルエンザワクチンのリスク(副作用が起こるリスク)」と「インフルエンザにかかってしまうリスク」を相対化すること、2つのリスクを客観的に比較することです。

妊婦さんにとっては、高い熱が出て流産・早産をしてしまうのも困ります。基本的に妊婦さんは病気をしない方がいいのです。さらに日本の医療の現状では、妊婦さんは感染症が重症化した場合、感染症病棟でも産婦人科病棟でも、入院の受け入れが難しいという問題も抱えています。

妊婦は感染症にならないために最大限の努力をしましょう。インフルエンザワクチンは妊娠した後に打てばよいのですが、風疹などの生ワクチンはすべて妊娠する前に打っておく方がよいでしょう。また、妊婦さんだけでなくパートナーも風疹などにかからないようにワクチンを打つことは大切であり、たしなみとも言えます。

また、ここでは妊婦さんを取り上げましたが、高齢者、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支喘息、免疫不全などを抱えていて重症化リスクの高い人は、インフルエンザワクチンを打っておくようにしましょう。

記事1:インフルエンザとはどんな病気?―インフルエンザウイルスの有無を議論することには意味がない
記事2:インフルエンザワクチンの効果と副作用
記事3:お風呂に入っても大丈夫?―インフルエンザワクチンを打った後に気になる3つの疑問
記事4:インフルエンザワクチンを打つべき人とは
記事5:インフルエンザの予防接種ーいつどんな病院で受ける?
記事6:インフルエンザの治療―抗インフルエンザ薬は症状改善を1日早める
記事7:インフルエンザ-タミフル®の予防投与についての考え方
記事8:インフルエンザの検査とは 検査なしでも診断書はもらえる
記事9:インフルエンザの予防について
記事10:インターネット上の医療情報についての考え方―医療における「正しさ」は難しい
記事11:高病原性鳥インフルエンザ:H5N1型について
記事12:インフルエンザの基礎知識
記事13:インフルエンザの治療法 安静と睡眠が治療に大切
記事14:インフルエンザの治療―4つの抗インフルエンザ薬に対する考え方
記事15:インフルエンザの治療-漢方薬について

日本の感染症診療の第一人者およびオピニオンリーダー。医学だけでなく哲学から社会科学まで幅広い分野において造詣が深く、多くの著作で知られる。臨床医としては「臨床とは常に正解があるものではなく、ケースバイケースでありさまざまな選択肢を持ちながら一人一人それぞれにあった治療を考える」姿勢で、科学者としては「常にフェアな立場でさまざまな事象をみる」姿勢で医学と向き合い続けている。

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