インタビュー

お風呂に入っても大丈夫?――インフルエンザワクチンを打った後に気になる3つの疑問

お風呂に入っても大丈夫?――インフルエンザワクチンを打った後に気になる3つの疑問
岩田 健太郎 先生

神戸大学大学院医学研究科 感染治療学分野 教授

岩田 健太郎 先生

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この記事の最終更新は2015年04月03日です。

毎年秋になると打つインフルエンザワクチン。打った後はお風呂に入れるのか、腫れることがあるけれど大丈夫なのか、もんではいけないのか。インフルエンザワクチンを打った後で気になる疑問に、神戸大学感染治療学教授である岩田健太郎先生にお答えいただきました。

ワクチンを打った後、お風呂に入るのは問題ありません。清潔にすることが大切です。

しかし、お風呂に入らないほうがいいという話を聞くことがたまにあります。これは昔お風呂が家になかった頃に、家からお風呂まで距離があるので湯冷めしないように、などという配慮だったのではないかと思われます。今はどちらでもかまいません。

また、インフルエンザになったときも、お風呂に入りたければ入っていただいてかまいません。ただしお風呂に入る場合は、すぐに髪を乾かすなど、絶対に湯冷めをしないようにしてください。もちろん、インフルエンザのときは体がしんどいので入りたくなければ入らなくても大丈夫です。

これは個人的な意見ですが、インフルエンザのときには部屋を暖め、布団をかぶって体を温めるのがよいかと思います。麻黄湯(まおうとう)という体の中から温める漢方薬を用いてもよいでしょう。

インフルエンザワクチンを打った後、腫れることや痛くなることがあります。これらのことは有害事象としてそれなりの数が報告されています。しかし、基本的には心配はいらないですし、はれていることを心配しすぎるとさらに痛みが増してしまいます。

また、これらの有害事象の調査では「熱くないですか?」「痛くないですか?」というような質問を行います。よって、それまでは特に気にしていなかったのにもかかわらず「そういえば押すと痛いかも……」という形でついつい思い出してしまうことがあり、聞かれなければ気にしなかったのに、聞かれて思い出してしまったことにより報告数が増えていくという背景があります。

インフルエンザワクチンを打った後、腕をもんではいけないのですか?」という質問をよくされますが、インフルエンザのようなワクチン注射の場合は特に、もんではいけません。注意してください。

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