【インタビュー】

クリップする
URLを入力して
記事をクリップしましょう
指定された URL のページが見つかりません
S664x430 f8c46a97 e2f9 463f ae1f 9c5d8b7f29fc
麻疹(はしか)予防には早めのワクチンの接種を!
赤ちゃんが生まれたらさまざまな予防ワクチンを接種することが一般的ですが、麻疹(はしか)の予防ワクチンもそのひとつです。ワクチン接種のスケジュールや受け忘れた時の対応など、東京都立小児医療センター...
クリップに失敗しました
クリップ とは
記事にコメントをつけて保存することが出来ます。検索機能であとで検索しやすいキーワードをつけたり、読み返し用のメモを入れておくと便利です。
また、記事を読んで疑問に思ったこと、わからないことなどをコメントに書き、「医療チームのコメントを許可する」を選んで頂いた場合は、医師や看護師が解説をメールにてお送りする場合があります。
※ クリップ内容は外部に公開されません

麻疹(はしか)予防には早めのワクチンの接種を!

公開日 2017 年 11 月 26 日 | 更新日 2017 年 11 月 28 日

麻疹(はしか)予防には早めのワクチンの接種を!
福岡 かほる 先生

東京都立小児総合医療センター 感染症科

福岡 かほる 先生

堀越 裕歩 先生

東京都立小児総合医療センター からだの専門診療部(内科系) 感染症科 医長

堀越 裕歩 [監修]

赤ちゃんが生まれたらさまざまな予防ワクチンを接種することが一般的ですが、麻疹(はしか)の予防ワクチンもそのひとつです。

ワクチン接種のスケジュールや受け忘れた時の対応など、東京都立小児医療センターの福岡かほる先生に麻疹(はしか)の予防方法や注意点について解説していただきました。

麻疹(はしか)の予防方法はワクチンのみ

麻疹は感染力が非常に強く、また空気を伝ってヒトに感染します。感染しやすい環境にいると個人の努力ではそれを予防することは難しく、予防接種は麻疹に対する唯一確立された方法だと言えます。

麻疹は集団感染予防を目的として自治体が実施する定期接種にも指定されています。それほど感染力の強い麻疹ですので、自分のためだけでなく、他人にうつさないため、集団感染を防ぐためにも予防接種を定められた時期に受けるようにしましょう。

ワクチン接種は2回

麻疹(はしか)のワクチンは原則2回接種する必要があります。1回目のワクチン接種で95%程度の小児が麻疹に対する抗体を獲得できるといわれています。その後一定の期間をあけ、小学校の就学前に2回目のワクチン接種をします。これにより麻疹に対する抗体が99%以上獲得できるといわれています。

麻疹(はしか)のワクチンはなぜ2回の接種が必要なの?

1回目のワクチン接種で約95%の小児が抗体を獲得できますが、予防効果が長く続きません。2回にわたりワクチンを接種することで、麻疹に対する抗体を確実に獲得し、かつ長く効果を持続させます。それなので麻疹のワクチンは2度接種しましょう。

麻疹(はしか)の予防接種はいつからできるの?

麻疹と風疹のワクチンは、麻疹風疹混合ワクチン(MRワクチン)として1本に混合されており、同時に接種します。このワクチンは1歳の誕生日を迎えたらすぐに接種が可能です。また、定期接種に指定されているので、1歳になっていれば自己負担はありません。

麻疹(はしか)の予防ワクチンの接種スケジュール

1回目の接種は1歳の誕生日を迎えたらすぐに受けるようにしてください。2回目の接種はそれから期間をあけ、小学校就学前の1年間の間に接種するようにしてください。この期間に慢性疾患で接種できなかったなどの理由がなく、2回目の接種を忘れると費用は自己負担になってしまいます。

2回目のワクチンの受け忘れに気づいたら

指定された期間に2回目のワクチンを接種していなかった場合、自費にはなってしまいますが、ただちにお住いの近くの医療機関に相談して予防接種を受けるようにしてください。先ほども述べましたが、麻疹(はしか)のワクチンを接種しても、免疫が減少してしまうことがあります。

麻疹は大人が罹患すると子どものときよりも症状が重くなってしまうので、2回目の接種を忘れたことに気が付いた段階でワクチンを接種受けるようにしてください。

生後1歳未満でもワクチンを接種することは可能?

赤ちゃん

特別な事情があれば、生後1年未満でも、生後6か月以上であれば予防接種を受けることができます。ただし、免疫が未熟なために充分な予防効果が得られない、または予防効果が持続しない可能性があります。周囲で麻疹(はしか)が流行している場合、または麻疹(はしか)が流行っている国に行く場合には、6か月から1歳未満でも自己負担で接種を考慮します。ただし、この1歳未満の接種はカウントせずに、通常の1歳以降のワクチンは、2回の接種が必要になります。

厚生労働省のホームページに注意すべき海外渡航先が掲載されています。事前に確認し、必要に応じて医療機関で相談してください。

麻疹(はしか)ワクチンの副反応について

麻疹のワクチンを接種すると一定の割合で副反応がみられます。ただ、副反応が出ても一般に軽度とされているので過度に心配する必要はありません。

初回ワクチン接種後にみられる副反応は、発熱が最も多いです。接種後約7-12日、1-2日程度持続することが多いとされています。また、接種後7-10日頃に発疹が出ることがあります。2回目の接種では、接種した場所が赤くなる、腫れるなどの局所反応がみられる場合がありますが、発熱や発疹の頻度は低いと報告されています。

麻疹ワクチン接種後の重篤なアレルギー反応については、非常にまれとされています。麻疹ワクチンは卵白に含まれるタンパク質(オボアルブミン)を含んでいますが、その濃度はアナフィラキシーを起こし得る濃度を大きく下回っています。そのため、基本的には卵アレルギーがあっても麻疹ワクチンの接種は可能ですが、小児科の先生によく相談してください。

自費でワクチンを接種した場合の金額は?

自費の場合、施設によって金額が異なります。

麻疹(はしか)予防の現状

ワクチンの2回接種が導入されたおかげで、2015年3月にはWHOより日本は麻疹の排除状態にあると認定されました。これは土着株の麻疹(はしか)ウイルスが日本にいない状態をさします。現在は、麻疹は海外から持ち込まれる輸入症例が、日本で問題となっています。麻疹(はしか)発症の危険があるのが、ワクチンの接種をしていない人、1回しか接種をしていない人になります。

 

子どもの麻疹(福岡かほる先生)の連載記事

東京都立小児医療センターの感染症科にて小児の感染症やワクチンについて日々臨床、研究を行っている。やわらかい雰囲気と優しい笑顔で外来診療でも適切な診断を行っている。

小児患児に感染症が多いにも関わらず、それぞれの診療科が独自に感染症診療を行うという小児医療の現状を変えるべく、2008年トロント大学トロント小児病院感染症科に赴任。感染症症例が一挙に集約される世界屈指の現場において多くの臨床経験を積むとともに、感染症専門科による他診療科へのコンサルテーションシステム(診断・助言・指導を行う仕組み)を学ぶ。2010年帰国後、東京都立小児総合センターに小児感染症科設立。立ち上げ当初、年間200件~300件だったコンサルタント件数は現在1200件を超える。圧倒的臨床経験数を誇る小児感染症の専門家がコンサルタントを行うシステムは、より適正で質の高い小児診療を可能にしている。現在は後進育成にも力を注ぐ。

関連の医療相談が15件あります

関連記事