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新型コロナウイルス感染症の流行に季節性はある?一般的なウイルスの流行傾向とは

新型コロナウイルス感染症の流行に季節性はある?一般的なウイルスの流行傾向とは
矢野 邦夫 先生

浜松医療センター 感染症内科 院長補佐・感染症内科部長

矢野 邦夫 先生

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新型コロナウイルスとは、中国湖北省武漢市において2019年12月以降に病原体不明の肺炎として見つかったウイルスです。2020年4月30日現在でも世界中で感染拡大を続けており、WHOによるパンデミック認定を受けるまでになりました。日本でも緊急事態宣言が出され、国民は外出を控えること、感染予防対策を行うことが求められています。新型コロナウイルスはまだ不明な点も多く、この流行がいつまで続くのか分かりません。

本記事では、一般的なウイルスの流行傾向をもとにウイルスが流行する季節や特徴、新型コロナウイルスの感染予防についてお伝えします。

※本記事は2020年4月30日時点の情報です。

現在、新型コロナウイルスの特徴については世界中のさまざまな研究機関で研究されていますが、いまだ研究段階であるため流行する季節も明らかになっていません。

一方で、一般的なウイルスが流行しやすい季節は大きく分けて冬と夏になります。以下では、なぜ季節によって流行りがあるのかお伝えします。

感染症の種類

冬に流行する感染症としては、ライノウイルスやアデノウイルスなどが原因となって発症するかぜ症候群や、インフルエンザウイルスによって起こるインフルエンザなどがあります。これらは主に、感染者が咳やくしゃみをしたときに発生する飛沫を直接吸い込んだり、飛沫が付着した手指が鼻や目の粘膜に接触したりすることによって感染します。感染後は体内で増殖し、ある一定量に達すると症状が現れます。

感染症が冬に流行しやすい理由

感染症が冬に多く流行する理由はさまざまですが、なかでも空気の乾燥や気温の低下が原因として挙げられます。空気が乾燥することで、口や鼻の粘液が乾燥して防御能力が弱くなり、ウイルスが侵入・増殖しやすくなります。また、気温の低下から免疫力も低下しやすくなるため、感染しやすくなるといわれています。
これらの寒く乾いた環境はウイルスが長く生存しやすい事もわかっており、感染が広がりやすい要因となっているほか、冬は寒さから屋内に人々が集まりやすいため、さらに集団感染が起こりやすい傾向にあります。

感染症の種類

夏には三大夏風邪とも呼ばれる手足口病ヘルパンギーナプール熱(咽頭結膜炎)が流行します。手足口病では口腔内や手足に水疱(水ぶくれ)ができ、ヘルパンギーナでは発熱に加えて扁桃(喉の辺り)に小水疱と潰瘍(深い傷)ができます。また、プール熱(咽頭結膜炎)は病名の通り咽頭炎や結膜炎、発熱を引き起こします。

感染症が夏に流行しやすい理由

手足口病とヘルパンギーナの原因となるエンテロウイルスやコクサッキーウイルスは、高温・多湿な環境を好むため夏に流行します。また、咽頭結膜炎(プール熱)は、プールの水を介することからも夏に流行しやすいとされています。

前述の通り、現段階では新型コロナウイルス感染症が流行する季節は明らかになっていません。そのため、季節にかかわらず感染予防対策を行うことが大切です。

新型コロナウイルスの感染経路は“飛沫感染”と“接触感染”とされており、以下のような感染予防対策が効果的であると考えられています。

手指消毒・手洗い

アルコール手指消毒薬がある場合、アルコール手指消毒液を用いた手指消毒を小まめに行いましょう。アルコール手指消毒薬がない場合は、せっけんと水道水による手洗いをします。また、手指が見るからに汚れていたり、皮膚の垢・血液など、たんぱくの含まれた物質で汚染されていたりする場合、アルコール手指消毒液ではなく、せっけんと水道水による手洗いをしましょう。なお、手荒れの原因となるため、手指消毒と手洗いはどちらか一方だけを行い、手洗いの直後にアルコール手指消毒液による消毒を行う必要はありません。

規則正しいバランスの取れた食生活

免疫力を高めるために、規則正しい生活を送ることが大切です。特に、食生活には気をつけましょう。栄養面でバランスのとれた食事を取り免疫力をアップさせることで、感染症にかかりにくくなります。

咳エチケット

咳やくしゃみをするときには、咳エチケット(ティッシュ・ハンカチ、上着の内側や袖で口と鼻を覆う)を正しく行いましょう。

3つの”蜜”の回避

また、集団感染を引き起こす原因となるクラスター(感染者集団)を生み出さないように、3つの“密”には立ち入らないようにしましょう。3つの密とは、“換気の悪い密閉空間”“多数が集まる密集場所”“間近で会話や発声をする密接場面”のことを指します。

社会的距離を保つ

社会的距離を2mとすることも大切です。“社会的距離”という言葉はもともと“他人に近付かれると不快に感じる距離”という意味ですが、この距離を飛沫(最大2mまで飛散する)が届かないところまで拡大することで、感染予防が期待できます。どうしても、社会的距離を保つことができない環境(満員バスなど)に立ち入らざるを得ない場合には、自分自身が感染していることを想定し、周辺の人々にウイルスを伝播しないようマスクを着用しましょう。マスクを着用しても、感染しないための効果は期待できませんが、感染させないためのマスクであれば効果が期待できます。この場合、家庭用品から作られた布製マスクでも有効です。

さまざまなメディアによって新型コロナウイルスについての情報があふれています。デマ(間違った情報)に踊らされず、それらの情報を正しく読み取って判断・行動することが非常に重要になります。コロナウイルスの研究はいまだ途中段階の現在、重要なのは一人ひとりが予防対策に取り組むことです。解説した感染予防対策をしっかりと行うことで、自分自身が感染するのを防ぐのはもちろんですが、感染拡大防止に努めましょう。

  • 浜松医療センター 感染症内科 院長補佐・感染症内科部長

    矢野 邦夫 先生の所属医療機関

    浜松医療センター

    • 内科血液内科リウマチ科外科精神科神経内科脳神経外科呼吸器外科消化器外科腎臓内科心臓血管外科小児科整形外科形成外科皮膚科泌尿器科産婦人科眼科耳鼻咽喉科リハビリテーション科放射線科歯科口腔外科麻酔科乳腺外科呼吸器内科循環器内科消化器内科
    • 静岡県浜松市中区富塚町328
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    • 053-453-7111
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