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ヘルパンギーナ

最終更新日
2020年08月14日
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2020/08/14
更新しました
2017/04/25
掲載しました。

概要

ヘルパンギーナとは、コクサッキーウイルスやエコーウイルスなどに感染することによって、発熱・喉の痛み・口腔(こうくう)粘膜の水膨れなどが現れる病気のことです。主に小児の間で夏に流行しやすく、いわゆる“夏風邪”の一種とされています。

ヘルパンギーナは小児の間では比較的よく見られる感染症です。口の中にできた水疱(すいほう)が唾液などの刺激で破れるため強い痛みを引き起こし、十分な飲食ができなくなることで脱水症状に陥るケースも少なくありません。また、重症化すると髄膜炎心筋炎を発症することも知られています。

一方で、ヘルパンギーナの原因となるウイルスに対する抗ウイルス薬は現在のところ開発されておらず、治療は発熱や喉の痛みなどの症状を緩和させるための“対症療法”が行われるのみです。そのため、ヘルパンギーナの流行時期には適切な感染対策を行っていくことが大切です。

原因

ヘルパンギーナはウイルスに感染することによって引き起こされる咽頭(いんとう)炎です。

発症の原因となるウイルスは、コクサッキーウイルスやエコーウイルスなど“エンテロウイルス”と呼ばれるタイプのウイルスとされています。これらのエンテロウイルスは接触感染(物に付着したウイルスに触れ、その手で口や鼻に触ることで体内に取り込んでしまう感染経路)と飛沫感染(ウイルスが含まれる感染者の唾液のしぶきを吸い込むことで体内に取り込んでしまう感染経路)によって感染が広がっていきます。そのため、保育園・幼稚園・学校など子どもたちが密接して過ごすような環境で流行しやすいと考えられています。

また、これらのエンテロウイルスは便とともに排出される性質があり、症状が治まっても2~4週間ほどは便にウイルスが含まれるため注意が必要です。

症状

ヘルパンギーナは、原因となるウイルスに感染後、2~4日ほどの潜伏期間を経て発熱を伴う喉の痛みが現れます。また、同時に口の中の粘膜には直径1~5mm程の水膨れが形成されるようになります。発熱や喉の痛みは発症して2~4日ほどで自然に改善していきますが、口の中にできた水膨れは飲食や歯磨き、会話などで口を動かすことが刺激となって破れ、潰瘍(かいよう)となります。潰瘍となった水膨れは非常に強い痛みがあり、特に飲食物の刺激で痛みが増すのが特徴です。そのため、十分な水分や食事を取ることができず、脱水状態に陥ることも少なくありません。とくに水分保持能力の低い乳幼児は注意が必要です。

一方で、ヘルパンギーナは強い症状が現れますが自然に回復することがほとんどです。ですが、重症化した場合はまれに髄膜炎心筋炎などを引き起こして命に関わるケースも報告されています。

検査・診断

ヘルパンギーナは症状、年齢、医師による喉や口の中の観察によって診断を下すことがほとんどであり、特別な検査を行って確定診断をするケースは少ないのが現状です。

しかし、確定診断の必要がある場合には、口・喉の粘液、水膨れにたまった液体、便などにヘルパンギーナの原因ウイルスの遺伝子が存在するか調べる“PCR検査”が行われます。また、血液検査では原因ウイルスの抗体(原因ウイルスを攻撃するたんぱく質)の有無を調べることも可能であり、ヘルパンギーナの経過中に髄膜炎心筋炎を発症した際などで診断のために検査を行うことがあります。

そのほか、症状が強い場合は、体の炎症の程度を評価するための血液検査、肺や脳などに異常がないか調べるための画像検査が行われることも少なくありません。

治療

ヘルパンギーナの原因ウイルスに対する抗ウイルス薬は、現在のところ開発されていません(2020年6月時点)。そのため治療は、発熱に対する解熱剤、喉の痛みに対する鎮痛薬など、それぞれの症状を改善するための対症療法が主体となります。多くはこれらの対症療法を数日間続ければ回復していきます。しかし、口の中にできた水膨れや潰れた潰瘍の痛みで飲食が十分に取れずに脱水症状が強いときは、点滴治療が必要になることも多々あります。

予防

ヘルパンギーナは子どもの間で流行しやすい感染症ですが、ワクチンは開発されていません。そのため、感染や重症化を高い確率で予防できる方法はないのが現状です。ヘルパンギーナの原因ウイルスは、接触感染と飛沫感染を引き起こします。そのため、5~8月頃の流行時期には手洗い・消毒などの感染対策を行うことが大切です。また、集団生活の場で感染者が多くいる場合は、マスクを着用するのも対策法の1つとされています。

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