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インタビュー

潰瘍性大腸炎とは

潰瘍性大腸炎とは
大毛 宏喜 先生

広島大学病院感染症科教授

大毛 宏喜 先生

潰瘍性大腸炎とは、大腸の粘膜に潰瘍やびらんが生じ、寛解(かんかい:一時的に症状がおさまること)と再燃を繰り返す、難治性の炎症性腸疾患のひとつです。潰瘍性大腸炎とは一体どのような病気なのか、中国・四国地方にて炎症性腸疾患を行う数少ない専門施設である広島大学病院第一外科の大毛宏喜先生にお話を伺いました。

潰瘍性大腸炎とは、大腸粘膜に潰瘍やびらんなどの炎症が起こる難病のひとつです。

20代~30代の若年成人が最も発症しやすく、中高年で発症することもありますが、発症年齢のピークは男性で20~24歳、女性では25~29歳というデータが示されています。

日本における潰瘍性大腸炎の患者数は年々増加しており、平成25年末時点では16万人を超えています。

潰瘍性大腸炎の原因としては、食生活の変化や自己免疫反応の異常(免疫機構が正常に機能しないこと)、遺伝的因子の関与などが考えられていますが、はっきりとした原因は現在わかっていません。

潰瘍性大腸炎の主な症状には次のようなものがあります。

  • 下痢や血が混じった粘液便が出る
  • 排便回数が増加する
  • 残便感を感じる
  • トイレに行く頻度が増える
  • 下腹部に間欠性の鈍痛を感じる(一定の間隔で鈍痛が起こったり止んだりする)

症状がひどいケースでは、体重の減少や貧血などが見られることもあります。この時点では、潰瘍性大腸炎のほか、なんらかの感染症や、(女性の場合は)産婦人科疾患、泌尿器科疾患など、様々な疾患の可能性が疑われるため、検査はこれら潰瘍性大腸炎以外の疾患を診断もしくは除外する目的も持って行う必要があります。

潰瘍性大腸炎の検査は、肛門から内視鏡を挿入して腸内の状態を観察する、「大腸内視鏡検査」を行います。大腸に内視鏡を入れるため、検査前には医師の指示に従い絶食し、必要に応じて下剤を服用することもあります。

大腸内視鏡検査で、大腸粘膜の「連続的な」炎症(浮腫状の粘膜、血管透見性の低下、接触により容易に出血する、など)等の特徴的な所見が認められた場合は、潰瘍性大腸炎と診断し、治療を開始します。

潰瘍性大腸炎の主たる治療法は、投薬治療などの内科的治療です。症状が比較的軽い場合は外来での治療となり、重症の場合は入院のうえ、次のような薬物治療などを行います。

  • 5-ASA(5-アミノサリチル酸製剤)の内服
  • ステロイドの内服、静脈内投与
  • 炎症の原因となる白血球の除去
  • 免疫調整剤の使用
  • 生物学的製剤の投与(抗TNFα抗体)

これら内科的治療による治療成績は、現在右肩上がりに向上しています。しかし、それでも症状が治まらなかったり、寛解と再燃を繰り返すという潰瘍性大腸炎の特徴から、年に複数回入院を繰り返す方もいらっしゃいます。このように日常生活に支障をきたす場合には私たち外科医が大腸を摘出する手術を行います。

治療を続けていても改善が見られず、内科から外科へと転科をするために、「もう手術“しか”選択肢がないのだ」と悲観的になってしまう患者さんもいらっしゃいますが、手術は潰瘍性大腸炎という病気から「離れる」ことができる、非常に前向きなものであると私は考えています。次項では、潰瘍性大腸炎の手術のメリットと具体的な方法について、詳しく解説していきます。

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