症状
中枢神経は体のさまざまな部位の感覚、運動に関わるため、中枢神経原発悪性リンパ腫による症状はリンパ腫がどの部位に生じたかによって大きく異なります。
大脳に生じた場合は場所に応じた局所的な神経症状(麻痺、感覚低下・消失、言語機能への影響等)がもっとも多く、その他に鬱や性格の変化といった精神症状、頭蓋内圧亢進症状(頭痛、吐き気等)、痙攣発作が認められます。
病変が髄膜のみに限局している場合は比較的まれですが、その場合の症状としては脳神経麻痺(眼球運動障害や顔面麻痺)、頭痛、脊髄神経根症状(特定の脊髄神経の支配領域における麻痺、疼痛、感覚麻痺等)、平衡感覚の喪失が含まれます。
患者さんのなかには経過中に眼球のリンパ腫を生じる方もいます。症状はかすみ目、視野の異常といった非特異的なものであることが多く、ウイルス感染やサルコイドーシス等との鑑別が必要になります。脊髄に原発性のリンパ腫病変が最初に現れることは非常にまれですが、病変のある部位とその支配領域に応じた神経症状(麻痺、感覚鈍麻・喪失、疼痛)を引き起こします。
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