ていたいおんしょう

低体温症

最終更新日
2019年03月08日
Icon close
2019/03/08
掲載しました。

概要

低体温症とは、深部体温が35度を下回る状態を指します。体は体温を常に上げるように代謝反応が生じていますが、それを上回る速度で体温が低下することにより低体温症が引き起こされます。

低体温症を発症すると、心臓や脳などを始めとして、さまざまな臓器が正常にはたらかなくなります。意識を失ったり不整脈を生じたりすることから、命にかかわることも懸念される状態です。

低体温症では、正常の体温に戻すことが治療の一環として重要です。また、低体温症は環境的要因で引き起こされることもあります。

原因

低体温症は、気温の低い環境にさらされることを原因として発症します。人の体は通常、体温が上がるように対応しますが、その能力を上回る以上に体温が低下することで低体温症の発症に至ります。

具体的には、山登りの途中で遭難した際や充分な防寒装備を持たずに山に入った際などにおいて低体温症が生じる可能性があります。また、雨や雪、川で溺れることなどで服が濡れると、より早いスピードで体温が低下します。

家の中であってもエアコンによる屋内環境が整っていない場合、低体温症の発症につながる可能性があります。小さいお子さんや高齢者は、同じ環境におかれても低体温症を発症しやすいです。

環境的な要因で発症することがある低体温症ですが、そのほかにもアルコールの大量摂取による泥酔、甲状腺機能低下症低血糖などの状況でも生じることがあります。また、脳卒中や頭部外傷など、頭に対しての障害が生じた際にも発症に至る場合があることも知られています。

症状

低体温症を発症すると、体温が35度以下に低下します。ここでいうところの体温とは、腋窩(えきか)(脇の下)で測定される体温ではなく、直腸や膀胱(ぼうこう)などで測定される体の奥での体温を指します。

低体温症では、体温を上げようとするために筋肉が震える反応がみられます。そのほか、うまく話をすることができない、呼吸がゆっくりになる、手先をうまく使うことができないなどの反応につながることもあります。

また、低体温症では意識状態にも変化がみられます。ぼーっとして周囲の声かけに反応をしなくなる、意識が朦朧(もうろう)とする、記憶力がなくなる、さらには意識がなくなるといった症状につながる危険性もあります。低体温症によって、しもやけを伴うこともあります。

低体温症では、治療の一環として体温を上げることがなされます。しかし、その経過中に不整脈を生じ、命にかかわることもあります。

検査・診断

低体温症では、体温を確認します。この際、直腸の体温測定が行われることがあります。また、呼吸状態や血圧、意識状態、低体温症が生じたと思わせる状況(山で遭難したなど)も確認されます。

低血糖甲状腺機能低下症脳卒中などの病態が低体温症にかかわると想定される際には、血液検査や頭部CTなどの検査も行われます。

低体温症では、血液や肺、腎臓などの異常がみられることがあります。そのため、血液検査やレントゲン写真などの検査などが検討されます。また、不整脈を発症することもあるため、心電図検査も重要です。

治療

低体温症を発症した際には、できるだけ体を温める対応が必要です。体に過度の刺激を与えると、状況によっては不整脈が引き起こされるため、必要最低限の刺激に留めることが求められます。

服が濡れているときには服を脱がし、毛布で覆うなどの対応が必要です。病院では、輸液や呼吸サポート、不整脈対策なども講じながら治療が行われます。極度の低体温の場合は、人工心肺を用いて体温をコントロールすることもあります。

医師の方へ

低体温症の詳細や論文等の医師向け情報を、Medical Note Expertにて調べることができます。

この病気の詳細を調べる

「低体温症」を登録すると、新着の情報をお知らせします

処理が完了できませんでした。時間を空けて再度お試しください