症状
停留精巣は通常、痛みなどの自覚症状を伴わず、生後6か月以内であれば自然に陰嚢内に下降する可能性があります。停留精巣の約80%のケースでは精巣を足の付け根あたりで触れることができますが、残りの20%ではお腹の中などの手で触れることができない部位に存在します。精巣は本来左右に1つずつ存在しており、停留精巣は片側性または両側性のいずれの形でも発症します。
出生時には男児の約5%にみられる停留精巣ですが、1歳時には1.0~1.7%まで減少するというデータが報告されています。また、停留精巣の場合、精子形成機能の低下による将来的な不妊症のリスクや、精巣がん発症のリスクが高まることが知られています。さらに、停留精巣は精索(精巣につながる血管などが通る管)が捻じれる精索捻転という合併症を引き起こしやすいのも特徴の1つです。
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