原因
側頭部骨折は、側頭部に対しての外力をきっかけとして発症します。たとえば交通事故やスポーツなどで側頭部を強打し、発症するケースが多いです。
側頭部の周囲には中耳や内耳といった聴こえやバランス感覚に重要な役割を担う構造物があります。また、前庭神経や顔面神経、内頸動脈や頸静脈も存在しています。さらに側頭骨は、脳から見た際の床に当たる部分も構成しています。
こうした解剖学的な特徴から、側頭骨は脳や耳、各種脳神経や血管を保護する役割を持っています。そのため、側頭骨骨折によって重要構造物が同時に損傷される可能性が考えられます。
また、側頭骨骨折では、骨折線の入り方に応じた分類があります。
縦骨折は、横骨折よりも頻度が高く、それぞれ合併する特徴に違いがあります。縦骨折の場合、中耳や鼓膜損傷などを来たしやすく、顔面神経への影響から表情筋の麻痺が起こることが多いです。一方、横骨折ではさらに前庭機能に対しての影響が起きるリスクがあります。
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