症状
傷あとは原因となる傷の深さ、大きさ、部位、体質などによって現れ方は大きく異なります。軽度な傷あとであれば、赤みを帯びた傷が徐々に白っぽい組織に修復されていきます。このような傷あとは“成熟瘢痕”と呼ばれますが、見た目の異常以外には、通常は症状がありません。
一方、深い傷や傷口に刺激が繰り返されて炎症が起きた状態が続く場合は、組織が過剰に修復されるため赤く盛り上がった傷あとが形成されます。このような傷あとは“肥厚性瘢痕”や“ケロイド”と呼ばれ、関節運動などで傷あとに刺激が加わることで増悪します。肥厚性瘢痕とケロイドは、見た目は似ていますが、ケロイドはできた傷の周囲に広がってゆくのに対して、肥厚性瘢痕は傷の中にとどまっているという違いがあります。そして、肥厚性瘢痕やケロイドをそのまま放置すると、隆起した部分が増悪することも多く、早めの治療が必要です。
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