原因
傷あとは、切り傷、擦り傷、ニキビ、手術、やけどなどによる傷が治る段階で、正常な皮膚の組織とは異なる性質の組織(瘢痕)が形成されることによって生じます。傷あとの残りやすさは傷の深さや広さに左右され、手術あとのように深い傷はあとが残りますが、浅い傷でも広範囲に及ぶ場合や、化膿を起こした場合は傷あとが残ることも少なくありません。また、腕や首など動きが多い部位の傷も修復する組織に炎症が起こりやすくなるため、あとが残りやすいとされています。
一方、傷あとの残りやすさは体質が関与することが分かっています。過度な飲酒などの好ましくない生活習慣がある人、高血圧などの生活習慣病を患っている人、強い炎症がある人は傷あとが残りやすい傾向にあります。また、傷あとの残りやすさは遺伝が関係するとの説もありますが、現時点で傷あとの残りやすさに関係する遺伝子は特定されていません。
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