けろいど

ケロイド

最終更新日
2021年12月16日
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2021/12/16
更新しました
2018/08/09
掲載しました。

概要

ケロイドとは、傷が治る過程で組織の異常な増殖が生じることによって赤く盛り上がっていく病気のことです。通常の瘢痕(はんこん)(傷が治ったあとにできる傷あと)とは異なり、傷の範囲を大きく超えて“みみず腫れ”のように広がっていくのが特徴で、痛みやかゆみを生じるようになります。

ケロイドは発症したとしても大きな健康被害はありませんが、目立ちやすい見た目であるため、発症すると精神的な負担を強いられるケースも少なくありません。ケロイドは、にきびやピアスの穴などのごく小さな傷から発生することも多く、発症には遺伝や体質も関与していると考えられています。

治療は、抗アレルギー薬の内服治療、皮膚の炎症を抑えるステロイドの塗り薬やテープ、注射のほか、ケロイドの血流を抑えて増殖を防ぐ圧迫療法や物理的にケロイドを切除する手術や放射線療法が行われることがあります。しかし、ケロイドは治療を行っても再発を繰り返すケースも少なくありません。

原因

ケロイドは、傷が治る過程での組織の増殖が過剰に生じることが原因で生じます。新たな血管が形成され、コラーゲンが過剰に増殖することで赤く盛り上がった見た目となっていくのが特徴です。

ケロイドは全ての人に発症するわけではなく、アレルギー体質や遺伝などが関与していると考えられていますが、はっきりした原因は不明です。

症状

ケロイドは一度治った傷がゆっくりと傷口の範囲を超えて赤い盛り上がりが広がっていくのが特徴です。辺縁をつまむと痛みが生じ、かゆみを伴うことも少なくありません。広範囲に広がると皮膚の引きつれ感を引き起こすこともあります。

また、好発部位は前胸部、肩、背中、耳、下腹部など張力がかかりやすい場所ですが、全身どこにでも発症する可能性があります。やけどや手術の傷あとに発生するケースが多いですが、にきび跡やピアスの穴、注射の跡、虫刺されなどごく小さな傷から発生することもあり、特にピアス跡のケロイドは耳たぶを変形させてしまうケースが増えているとされています。

検査・診断

ケロイドは傷の広がりなどの“見た目”で診断されるのが一般的であり、特別な血液検査や画像検査は必要ありません。

一方で、ケロイド以外の皮膚の病気と鑑別するために顕微鏡で組織を詳しく観察する病理検査が行われることがあります。

治療

ケロイドの治療方法は、できた部位や大きさなどによって大きく異なりますが、手術で物理的にケロイドを切除する方法と手術をしない方法に分けられます。

手術をしない方法としては、抗アレルギー薬の一種である“トラニラスト”や漢方薬である“柴苓湯(さいれいとう)”の内服、炎症を抑えるステロイドの塗り薬・貼り薬・注射などの薬物療法、ケロイドの血流を抑制して増殖を予防する圧迫や固定療法、過剰に増殖した血管を破壊してコラーゲンを分解させる効果のあるレーザー療法が挙げられます。

一方、手術をする場合は大きさや部位によって局所麻酔で行うか全身麻酔で行うか決定されます。しかし、ケロイドは手術で切除したとしても再発するケースも少なくありません。そのため、手術後に新たな血管が傷口で作られてケロイドを形成するのを予防するため放射線治療を行うこともあります。

予防

ケロイドの発症は体質や遺伝などが関与しているため、発症を完全に予防する方法は今のところ確立していません。

しかしケロイドは傷から発生するため、ケロイドができたことがある人や親族がケロイドを経験したことがある人は、やけどやけがなどを予防することが大切です。また、ケロイドはにきび跡などから発症することもあるためスキンケアを怠らず、安易にピアスを開けたり、美容整形など必ずしも必要でない手術などを受けたりしないよう心がける必要もあります。

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