せんてんせいこかんせつだっきゅう

先天性股関節脱臼

(発育性股関節形成不全)

監修:

治療

先天性股関節脱臼の治療法は大きく分けて、装具による治療、牽引による治療、手術による治療の3つあります。脱臼が生じている場合、年齢や股関節の状態に応じて治療方法が選択されます。一般的に、早期に治療を開始した方が、治療後に臼蓋形成不全などの合併症を生じにくくなるといわれています。

装具による治療

生後6か月ごろまで、多くは乳児検診がきっかけで診断された場合などに、まず選択される治療法です。この治療法では、リーメンビューゲルと呼ばれる装具が用いられます。装具のベルトにより体幹や脚を固定し、股関節を正しい位置に戻します。

入院の必要はなく外来での治療が可能で、多くの場合で2週間以内に股関節を正しい位置に戻すことができます。その後も装具の装着は数か月ほど継続されますが、装着期間などの詳細は医療機関により異なることがあります。

股関節の変形が残りにくい治療法とされており、約80%はこの方法で治療することができるといわれています。

牽引による治療

生後6か月以降で、装具による治療で改善がみられない場合などに選択されます。脚を引っ張り、股関節周辺の筋肉をほぐしながら、股関節を正しい位置に戻します。牽引による治療も、医療機関により詳細に違いがみられることがあります。

入院のうえで行われる治療法であり、全身麻酔も必要になります。股関節が正しい位置に戻った後も、ギプスや装具による固定を行う必要があり、数か月間を要します。

手術による治療

リーメンビューゲルや牽引による治療で改善がみられない場合や、2~3歳を過ぎてから診断された場合などに選択されます。入院のうえ、全身麻酔が必要になります。

最終更新日:
2025年12月08日
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2025/12/08
更新しました
2017/04/25
掲載しました。

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