治療
先天性股関節脱臼は、症状の程度やみつかった時期によって治療法が異なります。股関節が柔らかい乳児期にみつかった場合は、股関節を正常な位置に保つように、生活指導で治していきます。それでも改善がみられない場合は、乳児にリューメンビューゲルという装具を装着するリーメンビューゲル法や、乳児をベッドに固定して脚を引っ張る牽引法によって、脱臼の整復および正常な股関節の形成を促します。
また、程度によっては、痛みなどの症状が出ていなくても、大人になってから症状が出る可能性が高いため、筋力や傷の回復力も考慮して早期の手術を検討することがあります。
また、先天性股関節脱臼は後天的な環境因子が誘因となって発症することもあります。したがって、発症予防の観点から、日常生活において注意すべき点も出てきます。たとえば、抱っこやおんぶの際にはお子さんの脚が開いた状態を保つことが重要です。また股関節に対してきついオムツや服は股関節の自由な運動を阻害してしまうために避けるよう指導が行われます。
医師の方へ
「先天性股関節脱臼」を登録すると、新着の情報をお知らせします