ないてんがたけいれんせいはっせいしょうがい

内転型痙攣性発声障害

俗称/その他
内転型けいれん性発声障害
最終更新日:
2021年03月08日
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2021/03/08
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治療

内転型痙攣性発声障害に対する治療として、音声治療、ボツリヌス毒素の局所投与による薬物治療、外科的治療が行われています。

音声治療

音声治療は根本的な治療ではなく有効性が少ないという報告が多いですが、声を出すときの過緊張をとることにより症状を軽減できる場合があると考えられています。とくに軽症例では、満足度が高く、継続を希望する患者もみられます。具体的には発声と呼吸のパターンを整えてスムーズな発声を誘導するための腹式呼吸、過緊張を軽減するための、あくび・ため息法や、高音での発声、会話をゆっくりする、語音を伸ばすなどが行われます。

ボツリヌス毒素治療

内転型痙攣性発声障害の治療として、現在もっとも広く行われているのがボツリヌス毒素治療です。これまで保険適用外でしたが、2018年5月末に保険適用となりました。

この治療はボツリヌス菌が作り出す毒素を有効成分とする薬を責任筋である内喉頭筋に注射し、内喉頭筋を一時的に麻痺させ、症状の軽減や消失を図るものです。効果は注入してから1~2日後に現れますが、平均して12~14週持続します。そのため、症状の再出現にあわせて繰り返しの投与が必要です。

投与後に気息性嗄声(きそくせいさせい)(息がもれるような声)や誤嚥(ごえん)(唾液や食べ物などが誤って気管に入ってしまう状態)が起こる場合がありますが、通常1か月ほどでなくなります。

外科的治療

内転型痙攣性発声障害に対する外科的治療には、甲状披裂筋切除術と甲状軟骨形成術2型があります。

甲状披裂筋切除術は、全身麻酔で口から喉頭直達鏡を挿入し甲状披裂筋を切除します。首の皮膚を切開する必要がないため、傷跡を残さないことや特殊な器具を用いずに治療できる特長があります。その一方で手術中に声を確認できないことと、手術後の再調整が難しい短所があります。

甲状軟骨形成術2型は、局所麻酔でのど仏の近くのしわに沿って小さな皮膚切開をおき、声帯の外側の軟骨である甲状軟骨を縦に切開し、左右の声帯が前方で開くように軟骨の切開部を丁寧に左右に引きながら患者さんの声を確認します。患者さんが楽に声を出せる位置を確認しチタン製の専用器具で固定します。手術中に効果を確認することができ、声帯を損傷することなく、半永久的な効果の持続が期待できる特長があります。

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