ぜんりつせんけっせき

前立腺結石

最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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概要

前立腺結石とは、前立腺の中に結石が形成された状態を指します。50歳台以降になると形成される頻度が高くなるといわれています。あまり発生率等についての報告は多くはないのですが、前立腺検査のための経直腸エコー検査や健康診断では約半数に認められるともいわれています。

前立腺結石では、多くの場合は無症状であり特別に不快な症状を引き起こしません。そのため、特に治療介入をせずに経過観察を行うことがほとんどです。

原因

もともと、その名のごとく前立腺は「腺」臓器であり、精液中で必要な粘液を排出しています。しかし前立腺肥大や前立腺への細菌感染や炎症により腺が閉塞、そのために溜まった分泌物が滞り、分泌物中の成分が析出しやすくなり、結果として前立腺結石の形成に至ります。

また、もう一つの発生原因として尿の前立腺内への逆流もあります。神経因性膀胱や慢性的な膀胱炎などが存在すると逆流が生じやすくなり、前立腺結石が形成されると考えられています。

症状

多くの場合、無症状で経過しますが、排尿時の痛みや排尿のしづらさ(なかなかおしっこが出ない、おしっこを出し切ることができずに残尿感が残る等)、尿意切迫などと関連があるとする報告もあります。

ただし、前立腺結石では背景因子として前立腺肥大症膀胱炎神経因性膀胱と関連していることもあります。先に挙げたような症状は、こうした病気でも生じうる症状であり、前立腺結石が原因であると断定するのが難しいこともあります。

検査・診断

前立腺結石では、多くの場合は無症状であり、特別に不快な症状を引き起こしません。そのため、前立腺結石以外の病気を疑って行われる検査を通して偶然発見されることが多いです。このとき行われる検査としては、前立腺に対しての超音波検査やレントゲン写真、CT検査などの画像検査が挙げられます。

前立腺結石は、前立腺検査のための経直腸エコー検査や健康診断では約半数に認められるともいわれています。

治療

多くの場合は無症状であり特別に不快な症状を引き起こしません。そのため、特に治療介入をせずに経過観察を行うことがほとんどです。

しかし、排尿障害や痛みなどを引き起こすような前立腺結石では、治療介入を検討します。具体的には、原因となっている結石が存在する前立腺部位を内視鏡手術で切除することが検討されます。

また、前立腺結石の背景因子に対しての治療介入が検討されることもあります。たとえば、細菌感染が結石形成の誘因となっていることが疑われる場合には、抗生物質の使用が検討されます。

前立腺結石は必ずしも治療対象となるわけではありませんが、症状の変化に注意しつつ、適切なタイミングで治療介入を行えるよう、経過を追うことが大切です。

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