原因
圧迫性ニューロパチーは、末梢神経に慢性的な圧迫が生じることが原因です。慢性的な圧迫には、腫瘍や炎症によるむくみなどのように、体内から直接神経や神経が通る管を圧迫する場合と、長時間にわたる正座や腕枕などによって体外から物理的に神経に圧迫を与える場合があります。
末梢神経は種々の圧迫を受けることで、正常な興奮伝達を行うことができなくなります。慢性的に圧迫が続くとやがて、神経線維の興奮を他の神経細胞に伝えるための軸索が障害を受け、その神経が司っていた運動や感覚に障害が残ることとなります。
圧迫性ニューロパチーで代表的なものには、
- 手根管症候群
- 橈骨神経麻痺
- 尺骨神経管症候群
- 総腓骨神経麻痺
などが挙げられます。しかし、部位によって詳細な原因は異なります。
手根管症候群は、腱鞘炎や手根管付近の腫瘍などが主な原因ですが、中年女性に多発し女性ホルモンの分泌異常が発症に関与していることも示唆されています。橈骨神経麻痺は腕枕、尺骨神経管症候群は手首の骨折や腫瘤、長時間のサイクリングでのサドルなどによる圧迫、総腓骨神経麻痺は足組みが原因となることが有名です。
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