原因
大腿骨寛骨臼インピンジメントは、股関節を繰り返し過剰に屈曲させるスポーツをしたり、しゃがむ・あぐらをかくといった姿勢を繰り返したりすることによって引き起こされます。
しかし、全ての人がこの病態を発症するのではなく、股関節の構造の異常が背景にあることがほとんどです。具体的には、大腿骨頭や寛骨臼の一部が出っ張っていることにより関節が動くたびに関節軟骨や関節唇に過度な力学的ストレスが加わることが原因と考えられています。成長期の過度なスポーツ活動なども形態的な異常を引き起こす原因のひとつと考えられています。
大腿骨寛骨臼インピンジメントを引き起こす大腿骨頭や寛骨臼の形態的な異常には次の二つのタイプがあります。
カム型
寛骨臼の形態は正常であるものの大腿骨頭の一部が出っ張っているため、股関節を動かすたび、その出っ張りが関節軟骨や関節唇に擦れるようにダメージを与えるタイプのものです。
どのような原因で大腿骨頭の形態的な異常が引き起こされるか明確には解明されていませんが、成長期の過度なスポーツ活動が原因のひとつと推察されます。男性に比較的多く発症するとされています。
ピンサー型
大腿骨頭の形態は正常であるものの、寛骨臼が大腿骨頭を覆う部分が過剰であるため、関節を動かすたびに寛骨臼の縁と大腿骨頭が衝突を引き起こし、関節唇にダメージを与えるタイプのものです。
ミックス型
上記1と2の合わさったタイプです。
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