検査・診断
単純性肺アスペルギローマと慢性進行性肺アスペルギルス症の鑑別は困難な場合が多く、検査所見と臨床的な経過で判断します。
画像検査ですが、単純性肺アスペルギローマは、肺の空洞内に真菌が住み着くため、真菌球と呼ばれる塊状になった真菌が画像的に認められます。真菌球の発育が不十分でなければ、空洞壁の肥厚や不整のみの場合もあります。
慢性進行性肺アスペルギルス症では単純性肺アスペルギローマのような真菌球を形成する場合もありますが、より空洞の壁が厚く、肺構造の破壊や空洞の拡大・増悪の速度も速いです。
その他の検査としては、血液検査でβ-Dグルカンと呼ばれる真菌の細胞壁の成分を検出する検査やアスペルギルスに対する抗体を検出する検査があります。組織学的な検査としては、気管支内視鏡検査や手術で病巣を採取する方法があり、病理学的に診断することができます。さらに、喀痰検査や手術で採取した組織からアスペルギルスの菌体を染色や培養検査で見つけることができれば確定診断となります。
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