症状
手指伸筋腱損傷の症状は、基本的には、指の伸びが悪くなることです。しかし、症状の現れ方は、伸筋腱が損傷を受ける部位によって大きく異なります。
伸筋腱が損傷を受けやすい部位は指の第一関節 です。突き指によって引き起こされる手指伸筋腱損傷の多くは、この第一関節部位に生じ、第一関節を伸ばせなくなり、槌指変形をきたします。放置すると指の第二関節のみが伸びて第一関節が手の平側に大きく曲がるスワンネック変形を生じることがあります。
また、第二関節部位の手指伸筋腱が損傷を受けると、指の真ん中の関節が手の平側に曲がり、指先が手の甲側に反り返るボタンホール変形が引き起こされます。これらの手指の変形は関節リウマチでもよく見られるものです。
また、橈骨遠位端骨折やキーンベック病などのように伸筋腱が手首の付近で損傷される場合や、開放性損傷によって手の甲部分の伸筋腱に損傷が加わると、指の付け根での伸びが悪くなります。
しかし、手の甲にある伸筋腱はそれぞれが腱間結合によって連結しているため、一本が損傷を受けたとしても他の伸筋腱がそのはたらきを補うため、指での損傷よりも症状は軽いことが一般的です。
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