原因
女性の性周期
女性には25〜38日間の性周期があり、月経の始まりから次の月経までが1つのサイクルとなります。
性周期前半は、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンが多く分泌され、卵巣内の卵胞が成熟する「卵胞期」という時期になります。そして、性周期のちょうど14日目頃に成熟した卵胞から卵子が排出され、これを排卵と呼びます。
排卵後は妊娠に備えて黄体からもうひとつの女性ホルモンであるプロゲステロンが多く分泌されるようになります。この時期は「黄体期」と呼ばれ、二週間ほどして妊娠が成立しなければ、妊娠のために準備された子宮内膜が剥がれ落ちて月経が生じ、次の性周期に移行します。
PMSの原因
PMSの原因はよくわかっていませんが、女性ホルモンの変化が関与していると考えられています。排卵から月経までの間(黄体期)はエストロゲン・プロゲステロンが多く分泌されますが、黄体期後期に入るとそれらが急激に低下することにより脳のホルモンや神経伝達物質の異常(変化?)が生じ、PMSの症状が現れると考えられています。ただし、脳のホルモンや神経伝達物質は女性ホルモンだけでなく、ストレスなどの影響を受けることもあります。そのため、実際は女性ホルモンの変動だけが原因ではなく、さまざまな要因が関わっていると考えられます。
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