検査・診断
早産児や低出生体重児は、生後数日間は血行動態(血液の状態)や呼吸状態が非常に不安定です。このころは血圧や呼吸状態の安定など、生命に関わることへの治療が優先されます。
生後しばらくすると全身状態が安定してくるため、このころを見計らって眼底検査が行われます。施設によってどの赤ちゃんが検査対象になるか異なる部分もありますが、出生体重1,500g未満、出生週数30週未満はすべての赤ちゃんに眼底検査を行うことが推奨されています。また、それ以上であっても、未熟児網膜症を引き起こしうるリスクをともなっていた児童(たとえば出生後の低酸素状態がとても強かったなど)においては、同様に眼底検査を行うことが必要な場合もあります。
赤ちゃんは視力障害を自分から訴えることはできないため、スクリーニングとして以上のような基準を設けて眼底検査が行われます。出生後週数が進むにつれて網膜の血管も発達しますので、異常な血管が出てきていないか、正常な部位にしっかりと血管が発達しているかを観察します。
未熟児網膜症は入院期間中の眼底検査に留まることはなく、視力障害を生じていないかどうか、長期的な眼科検査(たとえば視力検査)が必要になります。
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