症状
直腸脱の主な症状は肛門から直腸が飛び出すことと、それに伴って肛門が閉まらなくなって便が漏れること、そして排便・排尿障害などをきたすことです。初期段階では、排便などでいきんだときに直腸が出ることが一般的で、いきむのを中止すれば直腸も元に戻ります。しかし、進行すると歩いているときや入浴中などにも直腸が飛び出すようになり、手で押し込まないと戻らなくなってしまいます。また、直腸が飛び出した状態でむくむようになると手で戻すことが難しくなり、医療機関で腰椎麻酔をかけて戻す場合もあります。この状態を嵌頓といいます。
直腸が外に飛び出すときは、肛門に痛みが生じるほか、直腸から出血が生じたり直腸とともに便や腸の粘液が出てきてしまったりすることもあるため、違和感や不快感を強く抱く人も少なくありません。また、粘液や便の漏れに伴い悪臭をきたすため、外出を控える人もいます。
そのほか、排便しようとしてもうまく便が出ず、残便感が残ったり、排尿時にも違和感を生じたりする例があります。
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