しょうもうひんもうしょう

睫毛貧毛症

俗称/その他
まつ毛貧毛症
最終更新日:
2024年08月19日
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2024/08/19
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概要

睫毛貧毛症とは、睫毛(まつげ)が不足していたり、不十分であったりする状態を指します。

原因不明なものもありますが、加齢や円形脱毛症甲状腺機能低下症などの病気、睫毛ケアによるダメージ、抗がん薬などの薬による副作用などが原因となることがあります。

睫毛貧毛症の症状は睫毛が少ない、細い、短いなどです。甲状腺機能低下症などの全身性の病気や薬による副作用が原因の場合は、体毛の脱毛に伴って睫毛も抜けます。

治療としては睫毛への日常のケアを見直すほか、睫毛貧毛症の治療薬もあります。病気が原因となる場合には病気に対する治療を行い、薬による副作用が原因となる場合には薬を中止することで回復します。

原因

睫毛貧毛症は特発性とよばれる原因不明なもののほか、加齢、円形脱毛症甲状腺機能低下症、睫毛ケアによるダメージなどが原因として挙げられ、薬が睫毛貧毛症を誘発する場合もあります。

睫毛貧毛症を引き起こす可能性のある薬として、一部の抗がん薬・抗凝固薬・抗甲状腺薬・脂質異常症治療薬・経口避妊薬などがあります。

もっとも多いのは特発性です。中には加齢が影響している可能性があるケースもあるといわれています。研究によって、年齢と睫毛の長さは反比例することが分かっています。

症状

睫毛貧毛症では、睫毛の本数が少ない、細い、短いなどの症状がみられます。

睫毛のみに症状が出る場合もありますが、全身性の病気や薬による副作用が原因の場合は睫毛だけでなく体毛の脱毛も生じます。

また、睫毛はほこりや汗、異物などから目を守る役割を担っています。そのため、睫毛貧毛症になるとこれらが目の中に入りやすくなり、目の違和感や異物感を覚えることが多くなります。さらに、睫毛貧毛症の方は心理的な問題を抱えることが少なくありません。睫毛は顔を特徴づける要素の1つでもあることから、睫毛を失うことで自信を失ったり幸福感の低下を招いたりすることがあります。

検査・診断

睫毛貧毛症を診断する特別な検査はないため、医師が診察を行って診断します。

治療

病気が原因の場合はその病気に対する治療を行うことで、薬の副作用が原因の場合は通常はその治療を中止することで自然に回復します。抗がん薬の副作用が原因のケースでは、頭髪の脱毛は通常治療後6~12か月で軽快しますが、睫毛においてはさらに時間がかかり、生えてくる睫毛の色や質感が変化することがあります。

睫毛貧毛症の治療薬としては、ビマトプロストが用いられます。ビマトプロストは1日1回、洗顔後にブラシを用いて上の睫毛の生え際に塗布します。通常1~2か月で効果が出始め、約4か月で効果が最大になります。治療を中止すると、徐々に元の状態に戻るため継続した治療が大切です。ビマトプロストは皮膚に付着すると色素沈着が起こり、黒ずみがみられることがあるため、睫毛の生え際からはみ出した液体はふき取るようにしましょう。特に下まぶたの皮膚は薄く、色素沈着を起こしやすいため直接下睫毛に塗布してはいけません。そのほかの副作用としては目のかゆみや充血、乾燥などがあり、使用中の違和感があれば医師に相談しましょう。なお、睫毛貧毛症の治療は保険適用外のため、治療費は全額自己負担になります。

また、睫毛への日常的なケアとして、睫毛エクステや睫毛パーマを控えることや、マスカラをクレンジングで優しく丁寧に落とすことが大切です。

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