もうまくどうみゃくこうかしょう

網膜動脈硬化症

最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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概要

網膜動脈硬化症とは、網膜に存在する血管が動脈硬化を来した状態を指します。「高血圧性網膜症」と呼称される場合もあります。

網膜の動脈硬化は、高血圧が長年持続することにより引き起こされます。自覚症状が出現しないこともあります。

網膜動脈硬化症が生じた場合、生活習慣の改善などにより高血圧を改善します。状況に応じて、降圧剤の使用などにより、血圧の調整をします。

原因

網膜の動脈硬化は、高血圧を基盤として引き起こされます。高血圧が長年持続すると、血管への慢性的なダメージが蓄積されることになり、徐々に血管の弾力性が失われていきます。血管の壁にはさまざまな物質が蓄積し、病的な血管へと変化します。

高血圧による影響は、全身の血管に広くもたらされます。網膜の血管も例外ではなく、高血圧が持続することで網膜の動脈硬化が進行します。網膜以外の血管でも同様に動脈硬化が進行していると考えられ、網膜の血管の変化は全身の血管の変化を表しているものと考えられます。

高血圧そのものは、塩分の摂りすぎや運動不足、肥満などに関連して生じることがあります。その他にも、ホルモン異常や腎障害、心疾患妊娠、薬剤などさまざまなものが高血圧の原因となりえます。

症状

網膜の血管に病的な変化があっても、自覚症状が出現しないこともあります。偶然眼底検査をした際に、初めて病気の存在を指摘されることもあります。

しかし、もろくなった血管から出血したり、内腔が閉塞したりすることがあります。こうした状況では網膜への栄養が行き渡らなくなり、視力に影響が生じます。

網膜は視力を形成するのに重要な部位ですが、場所に応じて視力障害の出方には差があります。特に網膜中心部が障害を受けると、視力が著しく低下します。

検査・診断

網膜の血管に生じた病変は、眼底検査により評価されます。より詳細に眼底の状態を評価するために、検査前に散瞳薬(さんどうやく)(目薬)をさして、瞳孔を大きくすることもあります。

血管病変が見られた際には、血圧や、その他の臓器障害を評価することも大切です。そのために、血圧測定や血液検査、尿検査なども考慮されます。ホルモン異常などが原因となっていることもあるため、基礎疾患を評価するための検査も検討されます。

治療

網膜の血管病変を進行させないためには、普段から高血圧をしっかりと管理することが重要です。

  • ストレスを抱え込まない
  • 規則正しい生活を送る
  • 禁煙を行う
  • 適度の運動を行う

といったことが大切です。

また、状況に応じて降圧剤なども使用されます。高血圧によって血管が詰まり、視力の低下が懸念される場合には、レーザー治療や抗VEGF療法などが適宜検討されます。

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