症状
肘関節後方脱臼の主な症状は、肘関節の痛みや腫れ、関節の変形、肘関節の曲げ伸ばしができなくなります。周囲の靭帯の損傷などが重い場合、立っていられなくなるような激しい痛みを感じることもあります。ただし、骨折などを伴わない肘関節脱臼単独の場合は、整復(治療)を行えばすぐに痛みが和らぎます。
モンテジア骨折のように橈骨頭が前方に脱臼すると、神経が圧迫され、指が伸ばせなくなることがあります。“Terrible Triad”と呼ばれる複合損傷(肘関節脱臼+橈骨頭頸部+尺骨鉤状突起骨折)などの肘関節脱臼骨折では、肘関節に拘縮(関節周囲の組織がかたくなり、動かしにくくなること)が残ることがあります。
子どもの肘関節の亜脱臼・肘内障の場合は、腕を下げたまま動かそうとしないという特徴がみられます。患部に腫れは生じず、X線検査でも異常はみられません。一度脱臼・亜脱臼を起こした箇所は、治療後に再脱臼しやすくなることがあるため注意が必要です。
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