こうもんぶぼーえんびょう

肛門部ボーエン病

最終更新日:
2018年09月06日
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2018/09/06
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概要

肛門部ボーエン病とは、肛門周囲に生じるがんの一種を指します。皮膚の早期がんである「ボーエン病」という病気がありますが、肛門部ボーエン病は、ボーエン病のなかでも肛門に病変が見られるまれな疾患であると考えられています。

発症すると、肛門周囲のかゆみや違和感、焼けるような感じなどを自覚することがあります。

治療では、手術が第一に考慮されます。その他、液体窒素を用いた凍結療法、抗がん剤を用いた薬物療法、レーザー療法などが行われることがあります。

原因

肛門部ボーエン病の発症には、ヒトパピローマウイルス16型・18型などのウイルスが関与していると考えられています。

また、井戸水などを介したヒ素の摂取もボーエン病の発症に関与していると考えられています。しかし、実際にはこうした原因を特定できないこともあります。

肛門部ボーエン病は、体幹や四肢などに病変をみるボーエン病のまれなタイプであると考えられています。

ボーエン病は皮膚の表皮ケラチノサイトと呼ばれる細胞ががんになった状態ですが、類似の病変が肛門周囲に生じることで肛門部ボーエン病が発症すると考えられています。

症状

肛門部ボーエン病では、肛門周囲のかゆみや違和感、焼けるような感じなどを自覚することがあります。

病変部位から液体成分が出てくることから、下着が汚れたり、局所が濡れたような感覚を覚えたりすることがあります。また、局所が湿疹のように赤くただれていることがあります。

肛門部ボーエン病では、自覚症状がはっきりしないことも少なくありません。そのため、発見・診断に時間がかかり、ボーエン癌に進展したのち、全身へ病変が広がってしまうこともあります。

検査・診断

肛門部ボーエン病では、肛門局所の変化を詳細に観察して評価することが重要です。

病変部位からの組織を一部採取し、顕微鏡で詳細に観察する病理検査が行われることもあります。これにより、肛門部ボーエン病に特徴的な変化を確認することで診断を行います。

また、ボーエン癌に進展したのちに全身に転移していないかを確認するために、超音波検査やCT検査、MRI検査、PET-CT検査などの画像検査も行われます。

治療

基本的には、病変部位を完全に切除することで治癒を目指します。病変が広範囲にわたり皮膚を大きく切除する必要がある場合には、植皮術が必要とされることもあります。

手術が第一に考慮される肛門部ボーエン病ですが、手術以外の方法が選択されることもあります。

具体的には、液体窒素を用いた凍結療法(液体窒素により細胞を破壊する)、抗がん剤を用いた薬物療法、レーザー療法などが行われます。

実際にどのような治療を選択するかは、病変の大きさや数、患者さんの全身状態などから総合的に判断されます。

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